十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

2019→2020

明けましておめでとうございます。まったくもって更新できてなかったこのブログ、今年はもうちょい更新していかなと反省しています。こんなに書いてないのにちょくちょく見にきてくださってるようで申し訳ない。さーてまずは年末年始を振り返りましょうか。

 

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休み初日の28日はくたりーのお誘いでイトウちゃんの火鍋会に参加させてもらいました。せやで、茨木の天才シェフイトウちゃんやで。お好み焼き屋さんやのに得意料理は中華のイトウちゃんやで。今回はとーちゃんリクエストのしめ鯖を用意してくださり、具沢山の特製火鍋をみんなで楽しく囲みました。マンションの一室での開催やから家のようにリラックスできるのもありがたい。この一年は何度もイトウちゃんのお店で美味しい中華(だからほんとはお好み焼き屋!)をたくさんいただいたなー。来年のお正月はイトウちゃんのおせち料理をお願いする予定です。「僕の一番は、せやなエビチリやな」言うてたからエビチリもおせちに入れてやイトウちゃん。何回も言うけどほんとはお好み焼き屋さんやねんで。

 

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さて大掃除。29日からは掃除に明け暮れました。毎年書いてると思うけど私は出来る限り大掃除をちゃんとしたいタイプ。今回はとーちゃんがめちゃくちゃ頑張ってくれて、面倒な換気扇や窓掃除も積極的に取り組みお利口ぶりを発揮しました。「かーちゃん、窓拭き専用のシート買うたんよ。これサッシ用とか種類別にいろいろあるらしいねん」「ふーん。それ何が違うの?窓のやつでサッシ拭いたらあかんの?」「さあ。。。」「中身一緒ちゃうんか」といいつつもこの窓拭きシート、かなり便利やったらしく「窓拭きが楽になった!」と喜んでました。私は性格が悪いので今度種類別に買い揃えて成分の違いがあるのかを確認したいと思ってます。

 

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手ががさがさになった大晦日、今回はこちらも今年大変お世話になった蕎麦喜さんの年越し蕎麦にしました。お出汁がやさしくもちろん蕎麦も美味。ずっと今井の蕎麦やったけどこれからは蕎麦喜さんので年越ししたいと思います。

で大晦日といえば紅白。はじまる前にはお風呂で身体を清めてスタンバイし、オープニングから終わりまでがっつり見届けました。まあサザンの後やしそこまで期待してなかったけど、紅白プロとしては盛り上がりにかけ、かつ散漫な内容やったと思う。ラグビー引っ張りすぎてどちらかというと気の毒やったし、百歩譲って別スタジオからの中継はアリとしても録画はあかんやろ録画は。何があっても生放送貫こうや紅白。そこ許してしもたらなんでもアリやん紅白。来年は嵐の最後で盛り上げるつもりやろうけど、初心に戻ってもらいたいと紅白プロは願っております。

 

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新年を迎え、1日はお友だちが遊びに来てくれました。いつもの飲み友達ののんべーさんに京都に住むトラピーこと千春さん。後からうちの同僚女子もやってきて賑やかな時間となりました。用意したメイン料理はとーちゃんお手製牛頬の赤ワイン煮込み。箸でほぐれるほどのトロントロンで素晴らしい出来栄え。年末から時間と手間をかけて作ってただけあって、みんな喜んでくれました。トラピーととーちゃんは珈琲泡盛について盛り上がってましたがそのへんはまた改めて。みんな来てくれておおきにでした。今年もいろんなところで一緒に飲みましょう!

 

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あらもう2日です。この日は毎年うちの実家で過ごすことになっていて、サイゾーも一緒に参加しました。お母さんお手製のおせち料理に九州の馬刺しやお造りなどなど豪華でウマウマのラインナップ。飲んで、しゃべって、食べて、笑って、夜まであっという間に過ぎていきました。甥っ子姪っ子がすっかり落ち着いて一緒に話せるようになったのもうれしかったな。甥っ子はこの春から大学生で一人暮らしをはじめるらしいからね、すごいよね早いよね。「彼女を軽々に引っ張り込んだらあかんぞ。気ぃつけろよ」ととーちゃんからアドバイスされてましたけどね。ま、彼は慎重なタイプやから大丈夫と思うけど私はちゃんと勉強できるかが心配。ラクな方へ流されるなよー。

 

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3日は家で何もせずのんびり過ごし、昨日の4日はまたまた実家メンバーと一緒に映画を観てきました。去年は当時話題の「ボヘミアンラプソディ」をみんなで観賞しまして、今年選んだのは韓国映画の「パラサイト」。アカデミー最有力とか言われてる作品で、私も観たいなーと思ってたのですごい楽しみやってんけど何とも言えん後味。気になる人はまあ観てください。としか言えんわ。映画の後にみんなでイタリアンをいただき、またまた飲んで食べてしゃべり倒しました。話すネタは尽きないね。

 

ということであっという間に年末年始の休みが過ぎ、明日から通常モードです。振り返ってみるととにかく飲んでた!それだけは胸張って言える!どこででも飲んでた!間違いない!

で、最終日の今日はどこにもいかず年賀状でも書きながらゆっくりします。今年の年賀状はいつものサイゾーバージョンです。なかなかかわいい出来栄えですよ。知人の皆さんはそのうち届くと期待せずに待っててくださいね。

さあ今年もきっと忙しくなるで。大変なこともたくさん起こるで。それでもとにかくおもしろい方を選びながら収穫のある1年にしていきたいと思っています。今年もよろしく!

 

 

 

 

結局、脂!

ブログに書きましたっけ。今年の健康診断で人生で初めて「ダイエットしましょう」と書かれたこと。私はもともと細身の子で、医者に注意されるまで太ったことはなかったんやけど人生50にしてとうとう言われてしまいました。かなりきつめの糖質制限で体重落としたのは何年前のことでしたかいな?あれからゆるゆるとなんとなく糖質を減らした生活をしてきてこんなことになったわけです。体重がめちゃめちゃあるわけじゃないけどコレステロール中性脂肪が高い。もちろん腹には襦袢がまきついてる状況で、どないしたらええかいのうとここのところずっと考えてました。

 

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全体的な食事の量はそんなに多くないし、ドリンクはノーシュガーやし、お菓子はほとんど食べないので私の食生活の過多なものって酒しかない。おい、この腹は酒のせいか!と考えましたが、カロリーも糖質も低めのチューハイ(宝のやつやで)に泡盛でしょ?もうどうしようにもないねんなー。これ減らしたら生きる意味なくなるやん。そこで改めて考えてみたら、糖質は摂ってるのに糖質制限で許されてたハイカロリーものも許してることに気づいた。例えばマヨネーズは糖質制限ではOK調味料で砂糖の多いドレッシングはNGというルール。こういうことも継続した食生活だったのね私。そうか、カロリーか!(え?いまさら)と気づいたわけです。おっそ。

 

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そんな折、仕事で脂肪について勉強することになり書物を紐解いてみると、脂肪を燃やしたいなら糖質は不可欠、完全カットの糖質制限は良くない(糖尿病とかは別やと思うで)、タンパク質と炭水化物のバランス大事、野菜先食べもそんなに意味がないなどなど眼から鱗の情報ばかり。てかもう本質的な当たり前すぎる話やけどいろんな情報に振り回されすぎてたんやなこれまで。余計な脂を控えてバランスよう食べろってことなんよ結局。よし決めた、脂を減らそう。ラーメン食べるなら蕎麦、蕎麦にするなら天ぷら蕎麦よりきつね蕎麦や。ドレッシングは出来るだけノンオイル。脂に注目していこう。

 

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目標は来年の8月。せやで高知行きが最終ゴールや。こういう生活習慣ダイエットは時間がかかるので春までと夏までの区切りを作って成果を見ていきます。脂肪を燃やすために必要なもう一つの要素、筋肉つけなあかんこともわかってるけどそれは春からの検討材料としよう。まだまだ諦めてはいけない。来年の健康診断よ、覚えとけ!

自転車のカゴを買った理由。

気がつけば今年も2ヶ月を切り、いったい私は今年何をしてたんだ?と思わずにはいられない時間の速さにおののいています。感覚的には6月くらいやでしかし。またいつもの大掃除がはじまる。私を追い詰める大掃除がやってくる。セスキの詰め替えを大量に買うとかな。正月やってさ。ひー。

さてそんな毎日のなか、先日あるものを買いました。それは自転車のカゴ。わたしの愛車紺太郎はトーキョーバイクというブランドのクロスバイクで、カゴ無し泥除け無しの出来るだけオプションを排除したスタイル。荷物は背負うのみを貫いてきましたが、この紺太郎にカゴをつけることにしたのです。

 

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これな。つけ外しが簡単なタイプでパーツを合わせて15000円ほど。関係ないけど今ならキャッシュレス支払いで5%還元と書いたポスターが貼ってあったので「なあなあこれって現金で買うよりクレカで買った方が安いってこと?」と店のお兄ちゃんに聞いたら「そうですよ」と言う。「ほんだらクレカで払いますわ」となってんけどややこしいよねこのシステム。スーパーライフに行ってもチャージで買ったらポイント倍とかさ。几帳面な人はちゃんと選んでお得にしはるんやろうけど私みたいな雑なタイプにとってはほんと苦手。これから現金を使うことが減って財布も小型化していくんやろうなー。

 

で、カゴ。なんでこのたびわざわざカゴをつけることにしたかというと、

 

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そう、サイゾーを載せるため。今までサイゾーと出勤する時はタクシー一択でしたが、自転車で一緒に行けるようにしたらええやんと。会社に限らず病院やさっと連れて行きたい近所の移動も自転車で行けるようにしたらええやんと思い立ったわけです。痴呆対策の刺激にもなりそうやしね。カシコやわ。

 

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じっとできるかな?と思いながら先日初チャリ出勤しましたが、この状況をわかってるんかわかってないんかわからんのやけどもともかくジーッとしてました。犬って風に当たるの好きなんでそれなりに気に入ってたのかなと思います。これからますます寒くなるんで防寒を考えなあかんけど、一緒に行ける場所と機会が増えるかなと期待しています。

我が家の応援スタイル。

とーちゃんはラグビーの名門D大学(今は強いんか知らんで)出身で、「ワシはあいつらの先輩なんじゃガハハ」と超有名ラガーマンを呼び捨てにする性格の悪いおっさんです。高校の頃にラグビー部にほんまちょこっと関わった経験があることから、ラグビー愛は強くもちろんルールもよく知っています。この度のワールドカップにはもちろん注目していてジャパンの熱い戦いぶり、そして海外チームのタフさに目を見張っております。ほんとすごいね大躍進。私はニワカとしてルールを教えてもらったり、「なあスクラムやってみたい」と親父にお願いし、2人スクラムをしてみたところいつのまにかレスリングになっていたということもありました。さて本気とニワカの夫婦ふたりで迎えた昨夜のスコットランド戦、皆さんご存知の通り日本が決勝リーグに上がれるかどうかがかかる大一番。親父は試合前から「スコットランドの酒を飲み干してやるぜガハハ」と残りわずかなスコッチウイスキーをちびちび飲んで士気を高めておりました。ほんまちんまいで。

 

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中継が始まり、私はもう君が代を歌ってるところから泣いてました。台風19号で被害が甚大となり、試合が中止になった海外チームも多数ある中、試合ができる感謝と勝つことへの思いがどれほどだったかと想像すると泣けてきた。そして試合開始。先制点を取られたもののすぐに取り返し、「勝てる!勝てるぞ!」とゲームは白熱していきます。そんなとき、

 

「なあ、お風呂入ってきていい?」

 

と信じられない言葉が。「はあ?何言うてんの?あんたあんなに楽しみにしてたやん?」

 

「だってなあ、見てるの怖いねんもん」

 

出たで、いざとなったら弱腰になる逃げグセが。60過ぎたジジイが言うことか。小3か。「勝手にしなさい」と言うと「入ってこよ〜っと」とそそくさと風呂に行きました。そんな状況をときおりTwitterでつぶやきながら、各地にいる友とともに応援している気分を楽しんでたら日本のトライが続き、歓喜歓喜!すごいすごいの状態に。点差がついたところで一応風呂場に報告に行くと「よっしゃあ」と声を響かせる親父。Twitterでは「(勝ってるのは)とーちゃんが風呂に入ってくれたおかげ」なんてつぶやきも出て、オモロイ空気に包まれていました。

 

親父がお風呂から上がり、後半がはじまると試合は一転して日本が押される展開に。そしてスコットランドに追加点!Twitterでは「とーちゃんが風呂から上がったからや」という空気がたちこめています。「あんたが風呂から上がったから点入ったとみんな思ってるで」と言うと、

 

「わかった。もっかい風呂入ってくる」

 

と立ち上がる親父。すすっとさっき置いたばかりのバスタオルを持ち、ためらうことなく風呂に向かいました。まあね、こういう心境ってタイガースファンを長年やってると染み付いてたりするのよ。「自分が見てたら負ける」ジンクスあるのよ。早速「親父ふたたび風呂に入りました」とつぶやくと親父への賛美が巻き起こるTwitter。なんやこれ、可笑しい。可笑しくて腹よじれる。応援はジャパンにしようよ。親父じゃねえよwww

 

試合はさらに激しさを増していきます。スコットランドが勢いを増し、追加点がじわりじわりと入っていく中、我が家ではザッパーンザッパーンと水の音が響いています。さっき風呂入ったばかりでこんなに長い時間親父何しとるんやろ?という疑問が湧いてきますが試合はさらに緊迫。「とーちゃんもうちょっとがんばってー!」「ふやけてても出てこないでー」というこっちへの声援が合間に届き、もう可笑しいて可笑しいてナニコレと思いながら観戦。そして日本の勝利!勝ち抜いた!素晴らしい。すると親父が風呂から出てきて

 

「よっしゃ。ようやった!」

 

とほとんど試合見てないのに満足した様子。Twitterでは「とーちゃんありがとう」「とーちゃん決勝リーグもよろしくー!」という声が上がり、まるで戦い抜いたラガーマン気分でまんざらでもない風でした。

 

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「でさあ、長いこと風呂で何してたん?」と聞くと

 

「やることないから風呂洗ってたんよ」

 

やって。お利口さんでしたね。時間有効に使えたね。今度の試合は寝室にでもこもって掃除しといてもらいますかな。ともかく違う意味で盛り上がったワールドカップ予選でした。オモロかった!

 

全身麻酔をした17歳の犬。

サイゾーが胃腸炎にかかって病院に行ったとき、ずっと気になっていたことをテンダラー先生に相談しました。「歯がポロポロ抜けてきて多分痛いんやないかなと思うんです。せやけどこの歳で全身麻酔して治療するのは無理かと思ってて」「たしかに口は触らせてくれないですね。痛いんかな?サイゾーくん」「怒りっぽくなってるのにも関係してるんちゃうかなと」「お母さん、いろんな考え方がありますけどね、僕は全身麻酔のリスクは年齢よりも体調やと思います。血液検査をして調べて問題なければできると思いますよ」と先生は言う。「できますか?」「サイゾーくんなら多分ね」。となり、ひとまず胃腸炎のこともあるので血液検査をしたところ、「肝臓の数値まで落ち着いてますね」とどこも悪くないことが判明。おそるべし17歳。またしてもおりこうオブおりこう犬。「お母さんそれでね、どうせゼンマするなら、CTも撮っておきませんか?中も見たいんです」と先生が言うので「なんぼしますのCT」とまずは話はそこからだ、の関西人。「歯の治療とCT合わせて5万円くらいかな」と正直に即答する関西人先生。「多分今回のゼンマがサイゾーくんの人生の最後になると思います。医者としたらこの機会に内臓の状態を知っておきたいんです」「中を見るってことは、つまりガンがあるかどうかですよね?」「ほぼそうですね」「先生、サイゾーにガンあると思う?」と聞くとニヤッと笑って「無いと思うな!」「せやんなあ〜」と談笑。せやな。わかた。5万円はとってもとっても痛いけど「やりましょかCT!」と腹をくくりました。

 

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その日は午前中に病院にサイゾーを預け、「CTを撮ってなにか緊急なことがあればお電話します。電話がなければ17時以降に迎えに来てください」というシステム。そわそわしながら酒を飲むわけにもいかず(さすがに不謹慎かと自制)午後からは家で仕事をしてました。2時を過ぎては「そろそろ始まってるかな」3時を過ぎては「もう終わってるかな」4時になっては「もう電話かかってけえへんかな」と思う親心。とーちゃんは朝からスロージョグがてら神社を5つ回ってサイゾーの無事を神頼みしていました。5時を回って迎えにいくと、ボケーっとした状態のサイゾーが先生に抱かれてやってきました。

 

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歯の治療のことを聞いた後、話は気になるCTの結果に。頭上からのスライド画像を見せられながら要は「どこも悪くない」ことが判明。「この歳なら普通どこかに結石があるもんなんですけど、どこにもありませんね」とテンダラー先生もびっくりの健康体オジイわん。ガンどころか石すらないおりこうオブおりこうふたたび。「今夜はごはんを少なめにして、明日からは普通に戻していただいて結構です。いやあすごいな、えらいぞサイゾー!」と先生や看護師さんに笑顔で送ってもらい、ぎゅっとサイゾーを抱きしめて家に帰りました。

 

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「もう大丈夫!」と思っていたところ、家に帰ってからのサイゾーはとにかく寝る。どこででも寝てる。お腹ぺこぺこやろうとご馳走を作っても見向きもせず寝てる。「まあ麻酔が残ってるんやろうね」「疲れたんやろう」と言いつつ次の日は大丈夫と思ってたら、翌日も昼ごはんも食べずにずっと寝ていたらしい。さすがにちょっと心配になってきて、夜も食べへんかったら先生に電話で聞いてみようと思っていたところ、夜になってやっとウンチを大量に出し、晩ご飯もペロリした!ようやく内臓機能が復活した模様!万歳!

 

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歯が治った(そういや歯も年の割には残ってるらしくここにもおりこうが)こともあり、その後のサイゾーはご飯をよく食べ、ときに文句をたれ、時間が経つごとにいつもの性格の悪いサイゾーに戻っていきました。あ、今も「腹減った。もう昼やんけ」と起きてきましたわ。もちろん目はまったく見えてないし、粗相をすることも増えてるけど、それでもOK。今の瞬間のサイゾーがより愛おしく、こうして晩年を安心して過ごせることに先生たちに感謝します。このまましばらく行こうな、サイゾー

 

妹が病気になって。

「もうしゃあないやん。しゃあないと思うことに決めてん」と妹のアオコ(本名ちゃうで)が言う。ここは高知県の新庄川。今年の夏に同じ日程で高知に入り、一緒に川遊びをしていたときのこと。やっと2人になったので「で、どうなん?」と切り出した返事がこれでした。「せやな。ねーちゃんもそない思うしかないと思うわ」と言うと、「もちろん結果が出るまではものすごい不安やったよ。でもこんな結果出てしもたらもうどないしようにもないからなあ」と返す。私でさえも最初にお母さんから聞いたときは震えが止まらんかったからな。そら相当怖かったやろう。悪性腫瘍があるって診断されたら。

 


アオコが数ヶ月前に首にぷくっと腫れものがあることに気づき、病院でいろいろなところを回されて診察を受けた結果、最終的に8月アタマに診断されたのが「がん」。しかもリンパという。彼女は17年前に甲状腺のがんを経験していて、そのときにすっかり取り除いて「大丈夫」となっていたはずだった。ところがそれが再発、リンパに転移している状況という。後に主治医に聞いたところ「甲状腺のがんが17年も経って再発するなんて聞いたことがない」らしい。でも実際、そんなことが妹の身に起こってしまった。新庄川の流れを見ながら9月になったら手術をして取り除く予定であること、抗がん剤治療はやらないと聞く。少なくとも手術ができることに感謝する。この新庄川の清流に、アオコの中の悪いものがすべて流れさってしまえばいいのにと願った。

 


高知での夜、お母さんと2人きりになって自然とアオコの話題になった。子どもの頃からアトピーだったアオコに対して「可哀想や。そんな身体に産んでしまって申し訳ない」としくしく泣く母。「母親としてそう思うのは仕方ないと思うけど、親に可哀想って思われるのは辛いことやで。本人に言うもんやないで」「それにな、あの子はあの子にしかないいろんな経験があっての今があるんやで。いろいろ苦労してきた分私ら以上に、誰よりも優しい人になってると思うよ」と私。こんな言葉でお母さんを励ませてるとは思わへんけど、お父さんがおらん今、どこかで精神的な柱になりたいと思ってたと思う。結局なんにも役に立ってないし、病に対してなんにもでけへんのが現実なんやけど。

 


ほんと、何もでけへん。私がしたことといえば近所の神社で祈ったことだけ。がん患者に対する水やら水晶やらサプリやらなんちゃらの神様やらいろんな商売、いやモノがあると聞くけどそういうものは本人が望まない以上一切いらないし、そういうものから守ってやることが私たち家族にできる数少ないことやと思う。最終的には本人の治す前向きな気持ちと医者を信じる気持ちしか拠り所はない。あとは家族の結託か。

 


9月のアタマに予定通り入院、翌日手術が行われ、アオコの残っていた甲状腺とがんのあるリンパ部分はすべて切除された。入院からほぼ1週間後に退院というスピードには驚いたけど、今は声が出にくい状態で自宅療養しています。とはいえ昨日も一緒にビールイベントに行ってきたくらいでお酒も飲んでるし、元気なのでご心配なく。なにより深刻な状況ならこのブログは書いていません。元気にしている証拠だと思ってくださいね。

 


今回のことで考えたことはいろいろあります。がんという死と隣接した病に対する恐怖。大切な家族を失うかもしれない絶望。三人姉妹で50年近く生きてきて、そんな簡単に失ってたまるかという怒り。なのに何もできない無力感。自分でなんとかできることならなんだってする。できる手段があるのはまだ幸せなことというのもよくわかった。仕事のプレッシャーなんて全然平気。やれば何とかなることはたいしたことじゃない。自分ではどうにもならないことに一番のストレスと暗闇があること、それにどう向き合えばいいのかを妹のこの件で学びました。そして、当たり前の健康のありがたみの重さを改めて思い知りました。アオコ、ともかく無理せずに、これからもみんな一緒に楽しくやっていこう。

 

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グリーンハンドマン。

以前、おねえさまのkeiさんに「とーちゃんは緑の手やね」と言われて気をよくした親父。つまり植物を育てる手をもっていると言われ、せっせせっせとうちの狭いベランダで植物を育てています。前も書いたと思うけどやつの代表作はアボカド。スーパーで買ってきたアメリカ産だかのアボカドの種をきれいに洗って水耕で根を出し、土に植え、今やこんなことに。

 

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わさわさのぼーぼーやでしかし。アボカドだけでいったい何鉢あるんやろ。こないだの高知旅行で枯れた鉢もありますが「いいんよ。こうして新陳代謝してまた新しい葉っぱが出るんよ」とグリーンジジイが言う。そしてこの前、私の好物の枇杷を買った後も「このタネ育ててみよう」となり、綺麗に洗って土に植えたら

 

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芽出てるし。ほんまうっかり種もん買われへんで。全部植えよるで。枇杷は10個ほどあって、この個別に植えられた琵琶子たちは実は一軍。育ちの良い子だけが選抜されてこの待遇を受けています。ということは

 

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残った二軍がこちらにいます。「なあなあかーちゃん、あの二軍の枇杷子どうしたらええと思う?」と言うので「まあ一軍の子らがほんまに育つかわからんわけやし、様子見て二軍の一軍昇格も考えたらええんちゃうか」「せやな」「いつ頃まで時間はあるんや?」「もうそろそろ土を来年に向けて準備せなあかんからもう見極めなあかんのよ」らしい。まるでプロ野球チームの経営陣のような会話ですが、忘れてはいけません、枇杷の話です。せやけど冷静に考えてみよや、枇杷5鉢もいりますか?グリーハンドマンにとっては命の選別がこの上なく苦しいらしく、「だれかもらってくれへんかなあ?」なんやて。どなたかいります?枇杷子。

 

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これはバジルですけど、この子のルーツはスーパーの野菜売り場で売ってる土付きポットのハーブシリーズ。キッチンの片隅で水で育てて使い終わったらはいおしまい、のハーブすら土に植えたがるグリーンハンドマン。ほんでこのわっさわさ。料理にもっと使ったれやと言うと「ボクそんなにバジル好きやないんよ」やて。今私がグリーン親父にお願いしてるのは「来年の夏にピーマンが成るようにしてほしい」ということ。この夏は野菜を育てなかったので来年はもぎたてのピーマンを食べたいというのがグリーン(←雑)に頼んだ唯一のミッションです。ピーマン用の土作りに励むためにも、あの二軍枇杷子をどうするかが重要ならしい。あ、そうそう、こないだ立派な根付きのパクチーを買ったので2鉢土に植えたらこれはどちらもダメでした。でもグリーンが言うには「彼らから命をもらったからいいの」なんだって。

来年の夏に立派なピーマンがわっさわっさ成るようにかどうかわかりませんが、先日Amazonから新しい土が届いてました。我が家はまるで農家さんです。