十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

暗闇の中での再会。

昨日の東京出張が泊まりだったので、高校時代からの友人ペッスともっさん(どちらも女性、本名ちゃうで)と夜ごはんを一緒にすることに。場所はもっさんが選んでくれた有楽町のホテル1階にあるダイニングで、行くとものごっついイキった雰囲気。大きなU字のカウンターがあり、4人席がひしめき、結構なお客が入っていて人の声で賑やかなんやけどとにかく暗い。もっさんが先にいて「ごめんなあ、なんか私らの雰囲気と合わへん店やわ」と言うので「かまへんで。何より私らのビッグなボイスを気にせんでええやん」「それはそや」なんて言いながら近況を語り合う。しばらくしてペッスがやってきてまずは乾杯とビールでスタートしました。

 

f:id:chikuwansai:20200326183103j:image

 

とにかく暗いのでメニューが読めない。これヤングなら判別できるの?と思いつつローガンをかけて必死にメニューに食らいつく。ライト照らしたらあかんのやろか、この暗さなんか間違えてないかと言いながらなんとかメニューを読むことができオーダーするBBA。落ち着いて再び話題はそれぞれの最近の近況へ。もっさんはこの春独立して個人事業主になり、シェアオフィスの契約を済ませてきたばかりという。どんなとこなん、外苑前やで、そういえばチリチリ(私やで)もよう外苑前仕事でいってるやん、ペッスは青一に通ってるしと3人共通して青山界隈に縁があるのを「これも雫や」と爆笑。ペッスはというとここのところのコロナ騒ぎでマスクを買えないことから「ほな作るわ」とマスク作りを始め、かなり凝ってしまってる話に。「毎日ユザワヤ行って生地買うてきてな、ミシンでががーっと縫うたら簡単や。ガーゼもいろいろあるねんけどほれこれな」と私たちに手作りマスクをプレゼントしてくれました。これがいろんな柄があってとてもかわいい。これがあればもう紙マスクいらんかも。大事に使うなペッス。アオコとクローバーの分も預かったでー。

 

f:id:chikuwansai:20200326184228j:image

 

そんな話をしていたらオーダーしていたイカのソテーが来ました。カットするわと私がイカを切るも暗過ぎて「これほんまにイカか?」な気分。食べたらほんとにイカだった(しかもかなり美味しかった)のでまあええねんけど。その後うちのサイゾーの話やペッスのオクババ(私たちは同じ高校時代の経験上、人に教える仕事のことをオクババと略している)トークになり、習字の師範であるペッスが月に二回、近隣の65歳以上の人に習字を教えている話を聞く。おばあさまたちはとても喜んで参加してくれているらしく、その界隈では人気ですぐに満員になるほどらしい。「あんたええ仕事してるなあ」と誇らしく思いました。

 

f:id:chikuwansai:20200326185325j:image

 

お店のおねえちゃんが「そろそろお会計です」と来てテーブルでお支払いした後も「ほんでさあ」とまた新しい話題になり、最後は水を何杯も飲みながら居座り続けて23時頃にようやく店を出ました。地下鉄の乗り口がわからないペッスがお店のお兄ちゃんに聞くと、その兄ちゃんなんと岸和田出身で同じ関西人であることが判明。「あたしら堺やねん」「マジっすか、僕もと警官で深井の派出所にいたんす」「えーなんでこんなとこにおるーん!」「それ僕もわからへんのです」ワハハ〜と最後に意外な形で締まりました。兄ちゃんに何があったのか知るよしもないですが、ここで私らと出会ったのもきっと雫。いつか大河に流れ着く良い人生を歩んでほしいものです。って知らんけどな。

 

追記:やっぱり暗過ぎて写真ブレブレやん!ひどー

 

あなたならどうする?

コロナコロナと言われている中、ただいま神奈川出張に向かっています。先日、JCBから年に一度のプレゼント「この中の好きなもんあげるさかいにひとつ選びなはれ」カタログが届きました。以前とーちゃんとやいやい協議して米に決めたのに届いたらケルヒャーだったというアレです。「今回はかーちゃんの欲しいものに決めたらええと思てるんよ」とカタログの入った袋を開けながら滅多とない懐の深さをみせる親父。「なんでまた?」「いや、かーちゃんいろいろ頑張ってるやん」「そっか? てかあんた、今度これ届いたら炊飯器にしようって言うてたやん」「んー。まあな」となり、ひとまずそれぞれにカタログから3品欲しいものを決めて、それを発表し合おうとなりました。ちなみに今使ってる炊飯器もこのカタログで選んだタイガー製。炊飯器は象のが欲しいねんけどな。

 

さて、カタログを見ると以前より随分ページが少なく商品が絞り込まれてる印象。宿を選べるタイプもあるので、そっちの方のニーズが高いと見られます。私たちはブツの方のカタログをそれぞれ吟味して3点を選び、発表することに。まずとーちゃんが選んだのはこちら。

 

f:id:chikuwansai:20200325082856j:image

f:id:chikuwansai:20200325082904j:image

f:id:chikuwansai:20200325082934j:image

 

上からおしゃれホットプレート、低温調理器、炊飯器ときた。「このホットプレート、仕切りがあるから2つ同時調理できるやん?」「それやるか?」「やらんか」「こういうの結構場所取るで」と却下。2つ目の低温調理器はまあ自分たちでは買わない物で料理の幅が広がりそうで良いかもと思う。そして炊飯器は残念ながらのパナ製。ということで次は私の発表の番。私が選んだのはねえ…

 

f:id:chikuwansai:20200325082934j:image

f:id:chikuwansai:20200325083344j:image

f:id:chikuwansai:20200325083355j:image

 

一番上はとーちゃんと同じ炊飯器。確かに今のタイガーはハゲチョロけてきてるから変えてもいいかもと思ってたのでね。でもパナやしなー(しつこい)。2つ目はマクセルのワイヤレスイヤホン。どうせならマカロニじゃないいいやつが欲しいと思ってたのでアリかなーと選びました。そして最後のはアルインコ製のブルブルマシン。そうよ、乗るだけで全身がぶるぶるして脂肪燃焼になるやつ。夏に向けたラストスパートにええやん!乗るだけやん!

「……あんたはホンマにラクしようラクしようとするね」「へえ」「これ欲しいの?」「いやまあさ、これやったら夜飲んだ後でもやれるかなあと思ってね」「自分で走ったりトレーニングして痩せようとは思わんのやな」「走るの嫌いやしー」「ええで。かまへんで。これにするか?」と言われて気持ちが揺れてちょっと待てぃ。「こういうのにどのくらい効果あるか一回調べてみるわ。それからちゃんと考えよう」となりました。

 

翌日、お昼休みにぽちぽちと見ていたら、とにかくデカくて重たいというコメントが多い。そしてその燃焼効果は正直微妙。音がうるさいかどうかもよくわからず(商品によって違うからね)3Dとか2Dとかの違いもさっぱりわからない。わかるけどな、具体的に効果の表現したらNGなんでしょうこういう商品。「どうせやらんようになって家の片隅にぽつんと放っとかれることになるで。ひひひ。そのうち大型ゴミや」とあざ笑う親父の顔がちらほら浮かぶ。どうしようかなー。やめて炊飯器にしようかなー(パナやけど)。あなたならどうします?

 

くすねのテクニック。

先週の土曜日に九条のいつものお母ちゃんのお店に行って「うちの犬が死んでしもてなあ」なんて話をしてさんざん飲んだ後、最近私たちがダダハマりしているスーパーフレックと商店街のお豆腐屋さんやお漬物屋さんでお買い物をしました。「ほな帰ろか」ととーちゃんと商店街を歩いていたら、昔ながらの時計屋さんがあったので「ちょっと見よか」とショーケースをちらり。実は私の腕時計が突然壊れてしまったので、新しいのをヤフオクで買うかとお母ちゃんの店で飲みながら探していたばかりだったのです。長年使っていたお湯呑みが割れ、壊れるはずのない腕時計が止まり、サイゾーがいなくなった。これは私にとって新しい時間のはじまりの合図でしかないと思っていたところでした。

 

f:id:chikuwansai:20200320192943j:image

 

時計屋さんのショーケースを眺めていたら「あんた、こんなんこの値段であるわけないのあるで。古いお店ほど昔のままの値段で残ってたりするんよ」と親父ガン見。そうなんかい?と見ていたらひとつ私好みの腕時計に目が留まった。シンプルで主張のないデザイン、ローガンなのでデジタルNG、文字盤は大きくハッキリじゃないと困るという条件をクリアしている。「とーちゃん、これがええわ」と見せてもらったらたった3千円。店主のおじいさんに「これください。ベルトはこっちのに変えてください」とお願いしたら、お茶をいれてくださり、「電池も変えときましょ」とやっていただくことに。店内をよく見たら眼鏡もあって、2人でフレームを付け替えしながら待たせてもらいました。

 

f:id:chikuwansai:20200320193428j:image

 

お会計は五千円弱。払おうとしたら「これはボクがかーちゃんにプレゼントするわ」と財布から五千円札を出す親父。ありがとう。てかさ、なんであんたそんなお金持ってるわけ?お小遣いも渡してないやん、と言うと「うふふ。ボクかーちゃんからお金預かるときにこっそりくすねてるんよ」「そらある程度予測してたけどもやな」「かーちゃんにわからんようにそーっとこつこつ貯めてたんよ」やって。は?

 

f:id:chikuwansai:20200320193906j:image

 

「たとえばお寿司代を預かるとしたら、ボクは小銭も一緒にちゃんと返すわけ。ほんだらかーちゃんは怪しまんとそのまま財布にお釣りをしまうやん。これ、お札だけ返したらあかんのよ。ぴったりなわけないからツッコミ入るやん。そこんとこを上手くやってコツコツ貯めてきたわけよ」と得意げに語る親父。なんやろうこの気持ち。別に毎月小遣い渡したってええねんけど、この人にとっておもしろいのはそっちやないんやろうな。「あーあ、せっかく頑張ってくすねたお金全部使うてしもたわ。またがんばらな」やって。なんかおかしくないコレ?

そんな風にして買ってもらった腕時計、これがまたとても良くてものすごく気に入っています。あのときヤフオクで買わなくて良かった。お茶を飲みながら待たせてもらえる時計屋さんで買ってよかった。「また修理したい腕時計があるので持ってきていいですか?」ととーちゃんが聞いたら「ぜひぜひ、なんでも持ってきてください」と店主のおじいさん。これでまた私たちが九条に行く理由が増えました。

 

 

三角形から直線。

サイゾーが亡くなって一番感じた変化は、我が家の関係性です。2人と1匹でいた18年近くの時間は言わば三角形のつながりでした。二等辺三角形になったり、正三角形になったりとときどきに応じてゆるやかに形を変えながらも、三角形という「面」のつながりは保たれていました。それがサイゾーがいなくなって2人になり、面の関係から直線の関係に変わりました。お互いが向き合うしかない一本の線を感じるようになりました。

 

f:id:chikuwansai:20200317085541j:image

 


お酒を飲むとぽろりと本音が出ます。「僕はあれから、意識的にかーちゃんを気遣うようになってるねん」ととーちゃんが打ち明けるように言いました。わかるよ、私もそう。意識して楽しくしよう、やさしくしようとしてるところが私にもある。お互い向き合うしかないから、もうサイゾーという逃げ場がないから、それに慣れてないからこうなるんやと思う。これはこれで仕方ない、しばらくこれでやっていこうよと私は言いました。私たちは新しくできた直線の関係を手探りしながら、引っ張ったりたわませたりして家族の時間を作っていくしかないのだと知りました。

 

 

f:id:chikuwansai:20200317085818j:image


私たちが「とーちゃん」「かーちゃん」と呼び合うようになったのはもちろんサイゾーが来てからです。当時はペットブログブームで○○ちゃんママと呼び合うのが一般的でした。「サイゾーちゃんママ」なんてこそばすぎてき恥ずかしいというのもあって、自然にとーちゃんかーちゃんと言い合いはじめました。それが今では友だちからの呼び名としてもすっかり定着したというわけです。サイゾーがいなくてもとーちゃんかーちゃんであり続けたいし、サイゾーのおかげでたとえ犬とはいえ親として成長させてくれたんやなと思っています。

今週末、来週末と友人たちと集まれることになっていて、楽しみでありありがたく感じています。チリチリになったアタマで今までとはまた違うおもしろい時間にしたいなあと考えてます。

ここのところの私たち。

わりかし元気にやっています。先週の日曜日はうちの妹アオコが「メキシコ料理作るから食べにけえへん?」と誘ってくれまして、2人で実家へ。(なぜにメキシコ?)と思いつつ、バクバクいただきました。ほんと美味しかったなー。高島屋に寄れる時間に帰るつもりが結局夜までいてたしね。昨日は昨日でうちの会社で「コロナをぶっ飛ばせ」パーリーを突然やることになり、とーちゃんも参戦。「こんなときやからなみんなで発散できることやらんとな」というボスの考えで、うちのメンバーのご主人がやっているスペインバルさんにケータリングをお願いして、鴨やら牛やら豚やら肉肉しくたっぷりいただきました。にーさんありがとうございました。みんなで楽しい時間を過ごせてほんとうれしかったです。発散したした。

 

f:id:chikuwansai:20200314111900j:image
f:id:chikuwansai:20200314111853j:image
f:id:chikuwansai:20200314111857j:image

 

とーちゃんは近所のスポーツジムに入会して、平日毎日通ってます。昼に2時間半たっぷり筋肉を痛めつけてるらしい。ただコロナの影響か他の人がほとんどいなくてガラ空きなんやって。「だからマシンの待ち時間がなくてしんどいんよ」言うてましたけど、それ普通に休憩したらいいんじゃね?やん。ま、そんなふうに昼間を過ごし、家に帰って晩ごはんの支度をしてくれています。

 

f:id:chikuwansai:20200314112401j:image
f:id:chikuwansai:20200314112404j:image

 

サイゾーのいない時間は穏やかで静かです。晩年のことが鮮明に思い出されますが、出来るだけ昔の頃を思い出すようにして「よう噛まれたなあ」「何回も流血したな」「ほんでよう吠えたしうるさかったでな」と話してました。昔の写真を引っ張り出して、毎日会社に連れて行ってた頃のことも記憶の底からほじくり出しました。子犬の頃から知恵のついた子で、サイゾーを置いて2人で出かけようとしたら片足を上げて具合悪そうにしてるので、約束をキャンセルして急いで病院に連れていくと何にもなくて「あんたまさか仮病!?」ということもありました。人間みたいなところがあって、ある程度年齢を経てからはだいたいどないしたいのかわかるようになりました。サイゾーが寂しい思いをしないように出来る限りのことはしてきたと思う。そう思ってええんかなと思ってる。だから私はあまり後悔がないです。この胸に抱きしめてやることはもうできひんけど、この胸の中に入ってずっとここにいてると思ってる。でもとーちゃんはまだそんなふうに思えへんらしくて、それは晩年を24時間一緒に過ごしてきたからこそのいろんな思いがあるんやなと理解してます。毎日仕事に出て行く私とはやっぱり状況が違う。その深い悲しみにちゃんと寄り添って見守っていく覚悟もしました。

 

f:id:chikuwansai:20200314114028j:image

f:id:chikuwansai:20200314114127j:image

 

明日、わたしは久しぶりにチリチリパーマをあてに行きます。たぶん過去にないほど思いっきりチリチリにしてきます。変わるんや、今年のこれからのわたしは変わるんや、その一歩にしてきます。

犬という重し。

あれから1週間が経ちました。あの日は近所の友人が来てくれて一緒に見送ってくれました。たくさんの人に励ましの言葉をいただき、うちの会社のコたちからも哀悼の言葉をたくさんかけてもらいました。わざわざお花を送ってくれた友だちもいて感謝しきりです。皆さんありがとうございました。私は月曜日からいつも通り会社に行きましたが、なんとも言えない脱力感と喪失感でろくに仕事になりませんでした。とーちゃんも同じで食欲もなく、ぼんやり過ごしたそうです。「こんなに寂しいもんなんか」とつぶやいていました。

 

f:id:chikuwansai:20200307094420j:image

 

身体の中にぽっかりと大きな穴があいて、そこに重い蓋が被さってるような感じです。大きな穴からはため息しか出てきません。全部頭ではわかっています。私たちと眠りながら苦しむこともなく辛い思いをせず、これ以上ない最高の亡くなり方であったこと、病気でなく寿命の電池が切れてしまったこと、いつかはこういう日が来るということ。ただ私たちは、いつかどうしようにもない病気になって看病をしながらその日が来る覚悟をするもんだと思い込んでいました。そういう準備期間があるものだと思い込んでいました。なのであまりの突然のことに、気持ちがついていかない、事実を受け止め切れない状況になっていました。

 

f:id:chikuwansai:20200307095202j:image

 

こういうとき、わたしは自分に語りかけます。「後悔はあるか?」「何が辛い?」「どうすれば良かった?」「何か出来ることはあったか?」これらに自分で答えを探し、重くのしかかる蓋を少しずつ開けていきます。私たちは今、何をすべきなのだろうか、どこに気持ちのやり場を求めるべきなのだろうかと考えました。そしてとーちゃんに言いました。「とりあえず、今まで出来てなかったことをやろうよ。やれなかったことをやろうよ。とーちゃん、今週、夜に2人で出かけよう。行くのは江戸幸さんや」。とーちゃんは「そうやな」と笑いました。

 

f:id:chikuwansai:20200307095836j:image

 

留守番させたら一晩中吠えて近所からクレームが出た子犬時代から、私たちは犬を置いて出かけることをやめました。ペットサロンの開いている昼間に出かけるか、犬を連れていけるお店にだけ時間を気にせず出かけることができました。行きたい夜の飲み会があれば、どちらかだけが行くようにしていました。犬という重しが私たちなりの暮らし方を工夫させてきました。でももうそういう縛りはありません。最初に行くのにふさわしいお店、行きたいのは江戸幸さんでした。大将と奥さんは私たちの変化に気づいてくださり、「そら寂しいなあ」と声をかけてくださいました。2人で夜の江戸幸さんに行くのは初めてのことで、久しぶりのホッピーも大将のお料理もとても美味しくて滲みました。「こういうことをしていこう」「せやな」「日帰りで行かれへんかったところも行こう」「せやな」「旅行も行こう」「うん」「でも金はない」と笑いました。

 

f:id:chikuwansai:20200307100858j:image
f:id:chikuwansai:20200307100900j:image
f:id:chikuwansai:20200307100903j:image

 

とーちゃんは前から行きたいと行っていたスポーツジム体験にも行ってきました。2つのジムをハシゴして今月どちらかに入会するそうです。身体を動かして気持ちも動かす作戦です。こうして新しい生活をはじめていこうと思っています。

 

f:id:chikuwansai:20200307101447j:image

 

4月18日の四十九日が過ぎたら、少しずつ家のものを片付けていくつもりです。今はお仏壇のお骨にお水と残ったご飯を毎日あげ、線香を立てて「おはよう」「行ってくるね」「ただいま」と声をかけています。写真の中のサイゾーは何も言わずに大人しく私たちを見守ってくれています。

 

 

亡くなった犬。

突然のことすぎて、まだまったく整理できてないんですけど、朝起きたらサイゾーが亡くなってました。

 

一緒にベッドで寝ていました。昨日は美容院できれいにしてもらい、晩ご飯も食べてくれました。酔っ払っていたのできちんとした記憶がありませんが、なんてことのないいつも通りの土曜日でした。

 

今朝目が覚めて、サイゾーと一緒に寝ていることを確認して、また眠りました。あれば5時ころだったでしょうか。このときもう亡くなっていたのかどうかはわかりません。8時半頃起きようとサイゾーを見たらすでにかたくなっていました。

 

初めてのことなのでよくわからず、いろいろと調べて火葬の手配をしました。お母さんと妹たちにLINEで伝え、サイゾーと引き合わせてくれたうちのボスに電話で知らせました。「最期までええ子やなあ」と言ってもらいました。

 

ずっとお世話になっているテンダラー先生にも電話しました。「苦しんだ形跡がないなら、それはもうサイゾーくんの寿命、老衰と考えてもらっていいです」と言ってもらい、少し安心しました。

 

15時過ぎに火葬の引き取りがきて、夕方にはお骨になって帰ってくるそうです。私たちが結婚してからのほとんどを一緒に過ごしてきたので、私たちの生活がどう変わるのかまったく想像できません。自分勝手で、文句言いで、目が見えなくなっても弱気にならず、ツンデレで、愛嬌のあふれた個性の強い子でした。いっつもブーブー言うてました。おもしろい子でした。今はしんどい思いをせずにあちらは逝けたこと、最高の親孝行をしてくれたんやなと思っています。