十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

高知、納骨の旅。番外編「クルマ」

PANDA in Summer cut

そもそも、私たちはうちのクルマで高知へ旅立つ予定だった。そのため、ゴールデンウィークに入る前にきちんとクルマを点検に出し、準備万端、オールOKに備えていたのだ。しかし、ゴールデンとウィークの間にあった平日の2日間に、事態は大きく変わった。
それは点検に出していたクルマ屋さんからの電話にはじまる。「すみません、お預かりしているクルマなんですけど、実はミッションの状態がかなり悪くてですね…」「は?」「長距離走られるということなんですが、かなり厳しい状態です」「………」「登り坂を上がるときに、止まってしまう可能性が高いんですよ」「………」
うちの愛車はもう10年近く乗っているし、走行距離も10万キロを超えている。それも品質確かな国産車ではなく、ハナクソみたいに故障の多いイタリアの小型車「PANDA」。ただでさえデンジャラスな要因の多いクルマのうえ、ミッションの状態が悪いと言われればもうこいつでの高知行きをあきらめざるを得ない。しかし、悪夢はさらに続いていく。「で、これを治そうとするとまず中心の部品を変えて様子を見ます。これに16万はかかります」「は、16万?!」「でも、この部品交換だけでは治らない可能性が高くてですね、最高で60万はかかると思うんですよ」「60万!?ってことはその金額覚悟で修理するか、廃車にするかのどっちかってことですね?」「そうですねぇ」おおバッド、こんなに突然、こいつとおさらばする決断を下す日がくるなんて。。。
「とりあえず、パンダで高知に行くのはあきらめるので、ミッションの修理はいいです。休み明けに引き取りに行くので」と言って電話を切った。その旨をとーちゃんに話すととーちゃんはいそいそ買い換えのクルマをネットで探し始める。いやいや、そうでなくて、永年連れ添った相方を失うような気持ちなんです、私は!もうパンダはこいつで終わりなんです、私は!そんなことを言い合う間もなく、うちの両親に事情を話し、高知行きには乗せてもらうことにする。
高知から戻り、我が家のクルマ問題は現実味を帯びてきて、こいつをどうするかを決めてしまわないといけない。酒飲むし、駐禁うるさいし、そんなにクルマ乗らへんからもうクルマ無しでもええねんけどな〜なんて思いながら考えあぐねる今日このごろ。ああ、早よ決めなアカンわ。。。でもこいつとサヨナラするのは正直イヤやな〜。