十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

厚揚げ師の野望。

何度もここに書いてきましたが、私は自称厚揚げ師です。なので初めて見る厚揚げに出会ったら買わずにはいられません。「お、このタイプ初めてや。いっちょ焼いてみるか」と好奇心が止まりません。この前、消化不良な阪急百貨店に行ったときも、初めての厚揚げがあったので買いました。そして昨晩焼いてみました。






ふう、今回のは手間がかかった。厚揚げというのは大きく2種類に分かれていて、触るとぷるんぷるんと振れるように柔らかなタイプ、そして木綿ベースのカチッとしたタイプがあります。今回のは前者のソフトタイプ。厚揚げ師としては「いかにエッジを立てて、外側をカリッと焼くか」にかかっているので、このぷるんぷるんに柔らかいのをカリッとさせるのに手間と時間と工夫がいるのです。まあ、腕の見せ所というやつですな。何とか今回もイメージ通りに仕上げることができて、厚揚げ師としてホッと胸を撫で下ろす瞬間です。







「べつにそんな、カリッとしてもらわんでもええねんけど〜」と親父は言いますが、この人は何もわかってないのです。自分がいかにおいしい厚揚げを習慣的に食べているのか、その有り余る幸福に気づいていないのです。正直、がっかりです。私の仕事ぶりを理解してないわけですから。それでもいい、私は私で精進していかなければならない。もっといろんな厚揚げを焼き続け、その一つ一つ異なる厚揚げに一番ふさわしい「焼き」を研究していかなければならないのです。







本当はいろんな商店街にある豆腐屋めぐりをしたいところですが、残念ながら私にはその時間がありません。いつかは京都の錦市場に行ってみたいと思っていますが、焦ってはいけません。まずは段階を踏んで大阪の百貨店めぐりからはじめます。その手始めに、百貨店といえども庶民の台所、阿倍野近鉄:通称あべきんに次の休みに行ってみようと思っています。厚揚げだけでなく好物の木綿豆腐も楽しみですね。厚揚げ師の仕事はまだまだ続きます。ってことで、わかったね、とーちゃん。