十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

すんごいお土産コワい。

「すんごいお土産があるよ」という私からのメールを受け取ったとーちゃんは、「すんごいお土産?」と8年前に記憶をフラッシュバックさせていました。「もしや?まさか!」という思いが広がり、バーからの道のりを期待と不安いっぱいで歩いていたそうです。








家に帰り「ほれほれ、こんなにハムが!」「しかも抽選で!!」と喜ぶ私に、一応は「スゴいやん」と賞賛したものの、私が期待するほどの反応ではなし。「何よ、もっと喜んでくれるかと思ってたのに」と言うと、「いや〜、実はな、あんた“すんごいお土産”って言うたから、てっきり…」









8年前のちょうど今頃、あるご縁があって犬を飼うことになったとき。私はとーちゃんに何も言わずにその犬を引き取り、「とーちゃんにすんごいお土産があるから」というメールを送り、犬を連れて帰ったのです。土産=犬と知ったとーちゃんはびっくり仰天。「あんた、明日から高知に行くっていうのにどうすんのな!?」と言うものの、










こんな天使な子犬を目の前に、親父ノックダウン。「名前は何てする〜?」とすぐさま協議され、サイゾーという素晴らしい名前が決まったのでした。「だからまた、かーちゃん犬でももらってきたんかなあ、と思っててんよ」・・・まさか。あるわけないやん。「そうやねん、でも子犬がまた家におったらカワイイやろうな〜って考えててさ」








 あの天使がこんなオッサンに。ふ〜。
我が家に来る犬=ダックスのブラタン・オスであるという図式のもと、「名前は真田十勇士からって決まってるから、残るはサスケ、コスケ、イサ、ロクローあたりからがええな」と言う。女の子やったらイサがいいけど、男の子やったらコスケかな?と思わずノってしまう私。いやいや、サイゾーだけで手いっぱいやし、ましてや弟分がいるとなると、ヤキモチ焼きのサイゾーにはすんごいストレスやで。「うんまあ、そうやねんけどさ。だからお土産がハムってわかった瞬間に、半分安堵して半分がっかりしてん」だって。もうホントやめて。










もう一匹犬がいるなんて、まさかまさか。二匹抱いてどうやって会社行く?ご飯も病因代も全部倍かかるし、我が家の家計では絶対ムリ!!とにかく今は、何も考えずにハムを食べよう。