十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

ハクサイに告ぐ。

昨日とーちゃんと外で飲んでるときに、嫌いな食材の話になりました。私は白菜が好きじゃない。味がどうのこうのというより白菜の存在が好きじゃないのな。「お鍋?あたしがいないと始まらないでしょ?」な主役感。「冬といえば大根よりあたしでしょ?」な図々しい感じがどうも気に入らん。食べられないわけでないし、もちろんお母さんが作る白菜のお漬物は史上最高なんやけど、白菜が好きかと聞かれたら(誰もそんなん聞かんけど)存在が嫌いと答えます。

「かーちゃんは何もわかってないわ。図々しいのは白菜より春雨やマロニーや」と親父がふんふん息荒く返してくる。「だってなあ、あいつらは自分に味がないんやで?肉からエキスもらって自分の味にするんやで。その主体性のなさ、他力本願なやり方、どない考えてもボクは意味を感じひんな」と声を荒げる親父。なるほど、言うてることはわからんでもない。でもな、マロニーや春雨は残念なが中心になる食材じゃない。‘あったらいいね”な脇役中の脇役や。彼らと白菜を同じランクに並べるのは私は違うような気がする。「白菜もな、味ないで。他力本願チームや」とお互い平行線。

 

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「あんたは白菜の美味しさをわかってないねん。冬の霜が降りたときの白菜の、中心の黄色いところをフグのぶつ切りの身とポン酢で和えて食べるのがどれだけ‥」わかってる。皆まで言いな。白菜の醍醐味はあの黄色いところやと知っている。だからこそ白菜に言いたい。黄色いところも無く未熟な状態やのに、2分の1のサイズで500円も取るなと。「無いと困るでしょ?」と4分の1のサイズで200円以上も値つけて出てくるなと。そこまであんたのこと求めてへんで。無くてもやっていけるんやで。ええか白菜、私に認めて欲しかったら、値段下げて黄色い美味しいとこつけて出直しや。今のあんたでは鍋すら出番なしやで。早うせなあんたの旬逃すで。