十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

チョーさんになった犬。

今夜は親父が外出なのでもういっちょ書きます。この木曜日の夜、仕事を終えて会社を出る前にとーちゃんに電話したら「LINE見てないの?サイゾーがすごい具合悪そうやねんけど」と言う。状況を聞いてから主治医テンダラー先生の病院に電話をするも、診療時間外でもう診てもらえない。たまたま帰りかけのうちのボスに家までクルマで送ってもらい、急いで家に帰り、すぐさまサイゾーを抱いて救急病院へ。

 

症状は左側の口が腫れてぶりんと中の部分が見えていること、昼ごはんも食べずまさに死んだように昼から夜までに寝返りも打たず寝ていたこと。この救急病院はテンダラー先生と同じ系列の病院で「いつもお世話になっています」と受付に伝え、しばらくして診察室に通されると意外にも若い先生が出てきた。「で、口が腫れてるんですね」と言うので、「ちょっと経緯を説明させてください」と去年の秋にCTを撮ってどこも悪くないと言われたことから大まかな要所を伝える。病気や異変はそういう背景の情報から察してもらわんと間違えることもあると私は思ってる。短絡的に判断されたらかなん。「わかりました、じゃあ口の中を見ます」と嫌がるサイゾーを抑えつつ覗いてもらうと「確かに腫れてますね」(そらそうやろ)「とりあえず抗生物質を入れましょう」「それって副作用はないの?」「大丈夫です。この子は薬を口から飲めますか?」「無理ですね」(だいたい食事もでけへん言うてるやんけ)「じゃあ注射にします。2週間効く抗生剤をいれますね」「はい、お願いします」「くわしい腫れの原因は主治医の先生に調べてもらってください」(お前はそこは調べんのかい)「わかりました。で、この腫れの原因は何やと考えられますか?」「考えられるのはまず歯肉炎。歯が歪んで伸びて痛みになることもあります。そして腫瘍の場合もあります」「腫瘍」「まあ早めにきちんと調べてもらってください」「緊急性はありますか?」「それはそこまでないですね」「わかりました。明日は先生がお休みの金曜日なので余程のことがない限り土曜日に連れて行きます」。

 

その抗生剤の注射で終わらせようとするので、「あの、昼ごはんを食べられなかったのは腫れによる痛みからでしょうか?」「おそらくそうですね」「そしたら今夜もご飯食べられない可能性高いですよね。点滴とかしてもらわんでええんやろうか。明日も食べられへんかもしれんのに」「そうですね。では点滴もしておきましょう」(お前ちゃんと考えろや)ということで、抗生物質の注射と点滴をしてもらい、お会計ざっと13000円。たっけー!救急は高いって聞いてたけどやっぱりたっけー!ほんで頼りなーい!ちゃんとしてー!もっといろいろ考えてー!

 

 

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そして土曜日にテンダラー先生のもとへ。「サイゾーくんの年賀状ありがとうございました。いやーうれしいです」というテンダラー先生に「悪くなかったのに悪くなってしまいました」とサイゾーを診てもらう。またまた嫌がるサイゾーの口を開けさせ「あーこれね。はいはい、腫れてるねえ」と覗き込んだ後「お母さんこれはね」「はい」「歯肉炎ですわ」「はあ」「まあ間違いないですね」「先生、目で診ただけやのにホンマ?」「うん、大丈夫」と一気に安堵。腫瘍じゃなくてよかたー。てか診断早くてナイスー。「あれからご飯食べてないですか?」と聞かれ、「いや結局ね、あの救急に連れて行った後にやらかい好物のご飯やったらペロリでした。昨日の金曜日も昼夜ともに食べました」「そうですか。抗生剤が効いて腫れが引いてきてるのかもしれませんね」ならしい。結局念のためにと痛み止めの薬をもらい、「2週間後にまたみせてください」と診察終了。いやー良かった良かった。

 

もうひとつふたつな対応の救急に13000円も払ったものの、あのときすかさず抗生剤を打ったことで治りも早く、ご飯を食べられるようになったのかもと考えると無駄じゃなかったんかなと思う。今日のサイゾーは昼も夜も「ご飯まだあ?」とキッチンをうろつくほど食欲が戻り、おまけにチョーさんのようだった口の腫れもひいて、すっかりばっちり落ち着きました。ご心配いただいた皆さんありがとうございました。まだまだしぶとくやっていきますイッヌ。