十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

注射はキライ。

診察中

昨日の日曜日、サイゾーに年に一度のワクチン注射をさせるため、いつもの動物病院へ連れて行った。前述した通り、サイゾーのかかりつけの先生は私好みの男前♪。注射はせねばならないが、ダーリン先生に会えるということも私にとって大切な目的なのだ。
日曜日の昼下がり、動物病院は大盛況。多くのワンちゃん、ネコちゃん、飼い主さんたちであふれかえっている。サイゾーは基本的にアホなので緊張感なんてまるでなく、近くの街路樹でウンコはするわオシッコはするわいつも通りにしたい放題。ようやく空いた席に腰を下ろしても、あっちの匂い、こっちの匂いを首を伸ばして嗅ぎたがる。おい、サイゾー、お前みたいにわちゃわちゃしてる犬は他におらんぞ。見てみぃ、みーんなちーんと座ってるやん。ちっとはおりこうさんして待ちなさい!!
そんな端で見たら独り言でしかないことをぶつぶつつぶやきながら、ひたすら待つ。待つ。待つ。ようやく名前を呼ばれて診察室に入ると、おお、愛しのダーリンが。「サイゾーくん、お待たせしました。今日はワクチン注射ですねー。その前にちょっと身体触らせてもらえるかな〜?」どうぞどうぞ、なんぼでも。なんやったら私も…。
「どうもないようですねぇ。じゃあ注射しましょうかー」とワクチンを用意する先生。「あのー、犬って痛みをあまり感じないんですよねえ?」「そうですね、基本的に痛みはないんですが、何かされてるということは敏感に感じるので、嫌がる子もいますねえ」と先生。「じゃあ、いくよ〜」という声とともにサイゾーの背中に注射がブスリ。はっとして背中を振り返るサイゾー、顔を押さえる私。「はい、もう大丈夫ですよ〜」の声とともに、ビビったサイゾーが私に飛び込んでくる。
終わった。年に一度の大切な注射も、ダーリン先生と私との束の間の逢瀬の時間も。「じゃあ、お大事に〜」と笑顔で送ってくれるダーリン。サイゾーはショックでぐったり。私もハートブレイクな感じでしょんぼり。サイゾー、また一緒に病院こよな。