十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

防いでも防いでも。

すげえや、タミフル。

水曜日の夜、あれから修学旅行気分で私とサイゾーは和室で就寝。サイゾーに「修学旅行やで」というても首を傾げるばかりなので「どこに行ってることにする〜?」と聞くと「あ」と大きく口を開けたので、秋田に決定。「きりたんぽがおいしいね」とバカなことを言いながら眠りについた。そして朝、起きると気管がおかしい。咳も出る。熱はまだ7度8分くらいだが、「これはきた!」という状態。あれだけブロックしたのに、インフルエンザウィルスはひたひたと私の身体に忍び寄っていやがった。
まだ熱の高いとーちゃんに「昼休みに帰ってくるから一緒に病院行こ」と言い、いったん会社に行く。そして昼休み、急いで家に帰り、2人雁首揃えて病院へ。こんなことは結婚してはじめて。最初にとーちゃんが診てもらい、続いて私が診察室に入る。「…ってことで、その症状が私にもきました」とだけ説明するとインフルエンザかどうかを調べる粘膜検査をされる。しばらく待ってもう一度呼ばれると、やっぱりとーちゃんはインフルエンザA型、そして私はその予備軍という結果だった。
で、出されたのがウワサの薬「タミフル」。「これ、大丈夫なんですかね?」と先生に聞くと、大丈夫だという。ぐーんと上がる熱と身体のふしぶしの痛みをやわらげてくれるらしい。「12時間ごとに飲まないといけないので、帰ったらすぐ飲んでください」と言われた。
それからタミフル漬けの2人。私はこの日がんばって会社に行ったが、結局翌日はダウンしてしまい会社を休んだ。タミフルで熱は9度くらいで止まったが、なんせ身体のなかが熱くてたまらん。ふうふう言いながら頭のなかにチンチンに赤く熱したやかんが浮かぶ。いや、アイスクリームの天ぷらか。熱いんだか寒いんだかようわからん状態のなか、そんなことを考えながらずーっと寝て過ごした。
夜になってだいぶ痛みも取れ、熱も下がり、お母さんが届けてくれた食事をとる。とーちゃんも熱が下がり、元気を取り戻してきたが、さすがに酒は飲めない私たち。「しかしまあ、このタミフルはスゴイな。これだけ効くんやもん、かなりきつい薬なんやろうな」「ほんまやなあ。飛び降りんでよかった」てなことを言いながら、食事を済ませ横になる。10時になって花男を見てますます元気になっていく私。さ、タミフル飲んでねよ。修学旅行のプランは、昨夜が仙台やったから今日は宇都宮という設定になっている。「サイゾー今日は餃子や」と言いながら眠りについた。