十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

胸騒ぎの腰つき。

ラブリー♪

「もうこんなワケのわからん歌を聴きたいんやったら、車から降りろ!」とテープをぶちっと切り、車を止めてお父さんは言った。「いいよ、こっからやったら帰れるもん!降りたるわ!!!」と言い、ドアを開けようとするとお母さんが私を引き留め、車はまた走り出した…。あれはまだ私が小学5年生くらいの頃。ワケのわからん歌、とお父さんが言ったのはサザンの「勝手にシンドバッド」。保守的なお父さんには、当時サザンの歌をまったく理解できず「何を言うてるんかわからん歌は聴きたくない」とよくプンプン怒ってた。ああ、懐かしいな〜。
と思い出しながら、昨日の夜とーちゃんとサザンとライブを見ていた。2006年になる年越しライブで、アルバム「キラーストリート」を中心にした構成で、このアルバムをかなり聞き込んでいたとーちゃんもご機嫌で歌っている。ワインを飲んだ後の泡盛タイムだったので、私もノリノリ♪ライブは後半にさしかかり、「ラララ〜ララララララ〜」と勝手にシンドバッドがはじまった。飛び上がり、ついつい踊ってしまう。もう30年近く経つ歌やのに、まったく飽きないし、褪せない。改めてスゴイ歌やと思う。な、お父さん、サザンはやっぱりスゴイやろ〜?
で、うちのとーちゃんはというと、足が万全じゃないので小錦の上でくねくね踊っている。「いいねえ、サザン。ボクをダンサーにしろっちゅーねん」へ?ダンサー?「そうそう、ボクがなこのおねーちゃん達の後ろにな、スーツ姿のサラリーマンとして通りかかるねん。でいきなり踊ったりするわけ。いいと思えへん?絶対桑田さんも気に入ると思うわ」………………まずはアミューズに行って、面接受けてみたら?アカンと思うけどね。