十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

どやさ、サッサイア。

香りがね〜。

金曜日になると、気持ちいいくらい冷蔵庫が空っぽになる。普通なら仕事帰りにスーパーに寄って買い物をすればいいのだが、うちの場合は犬を背負った通勤なので、クルマを使わない限り帰りにスーパーに寄れない。なので昨日も「晩ご飯、どねしよ」となり、久しぶりに出前のお寿司を取ることになった。
「ちょうどこないだ買った白ワインがあるから飲んでみよ」ととーちゃんが言う。イタリアのSASSAIA(サッサイア)というワインで、「これはかなりおいしいらしいんよ」と期待しているよう。グラスに注ぐと黄金色で、なかなか美しい。チンと乾杯して香りをかいでみると。。。。。。「なあ、これ、ウンコ臭い」。親父沈黙。「なあなあ、ウンコの匂い、するよね」とさらに私がたたみかけると、親父はうむ、とうなずき「これはビオワインによくある“ビオ臭”と言われる香りなんよ」と言う。匂いじゃなくて香りなんや。「ビオ(=無農薬で作られるワインでいろいろあり、現実のところ定義はあいまいらしが)はこういう香りがするのが多いらしいんよ。このサッサイアのこのタイプはそこまで厳密なビオじゃないらしいねんけど、それでもこれだけ香りがするんやな」とナットクしているよう。へ〜、そんなもんなん。我が家はあまりビオ肯定派ではないので、これまであまり飲んでこなかったのだが、このサッサイアはしっかりコクがあって味もいける。「うん、いいね。悪くない」と飲み進める私たち。
寿司をつまみ、ワインを飲み、「で、かーちゃん、このワインどう思う?」と親父が聞いてくる。「これで2,200円って安いと思うわ、ボク」と言う。この色、この味でこの値段は確かにコスパが高い。私の期待は、最初の“香り”がどう変化していくのかだった。香りがおさまり、甘みがもうちょい強まってきたらええな〜と思っていたのだが、最初に感じた“香り”はなかなか消えていかない。ある意味、すごいええワインなのだろう。
結論。おいしかったけど、やっぱりビオじゃなくていいかなっ。あってもいいけど、なくてもいいな〜。また買うかどうかは、とーちゃんに任せたっ!!