十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

毎夜の攻防。

この一週間、とーちゃんはずっと飲み会続き。なので、酔っぱらいのただのおっさんと化して帰ってき、「う〜酔うてないで〜」とぐだぐだいいよる。ホンマ、酒飲んでぐだぐだするおっさんてサイテーやな、と自分のことは思いっきり高い棚の上の載せてあえて言わしてもらおう。ぷぷっ、気ぃつけよ。

昨日もとーちゃんは飲み会で、8時過ぎには終わるからどこかで合流しようというメールがきた。大丈夫かいなと思いつつ、指定された店に行くと、やっぱりだいぶ酔うてるよう。「なんでアンタそんなやのに、呼び出すん?」と詰めても、自分が酔っぱらってると思っていない親父は「だって、かーちゃんもたまに外で飲みたいかな〜と思って」と言いながら、メシも酒ももういらんとのたまう。矛盾しとるがな、ワシこんな腹ぺこやのに。酒も飲みたいのに。

なので家でゆっくり飲もうとそそくさと引き上げて、泡盛のロックでふ〜っと落ち着く。もうすでに眠りに誘われている親父は、小錦の上でごろごろしながら「なんかな〜、サイゾーがな〜、寝てるときにぃ、ボクのことペロペロするねん」とぽつりつぶやく。「へ?そうなん?」「なんかな〜、顔のへんをな〜、ペロペロペロペロするんやんかぁ〜。サイゾーはとーちゃんのことがものすごい好きなんやなあ〜♪」・・・と親父はポジティブに受け止めているようだが、「それ、とーちゃんが汗臭いから、アルカリ摂ってるんちゃうん?」と私。ま、この説もどうかと思うが、「そんなことないわ〜」といいながらとーちゃんは一人眠りの奥へ。私はご存知の通り、ものすごい爆睡女なので、寝ているときにとーちゃんやサイゾーがどないなってるのかなんてこれっぽっちも知らない。なので親父のたわごとをスルーして、一人泡盛を飲みながら「魔王」を見ていた。。。。。。するとっ!


ペロッ



ペロペロっ



いつの間にかとーちゃんに忍び寄るサイゾー。これかっ、ウワサのペロペロ攻撃は!!



ペロさせろや〜




うりゃ〜!!



しつこいぞ、サイゾー。そんなにとーちゃんの身体に染み付いた塩分を摂りたいのか。そんなにそれは旨いのか?



へへっ♪



ものすごいブレてるけど、ものすごいうれしそう。こんなことが毎晩起こってるんやったら、そらとーちゃん寝られへんわな。お察ししやす。