十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

抜糸の後の予想外。

世の中狭いな〜、でもそんなこともあるんやな〜とひしひし感じたお話をひとつ。
昨日、めでたく抜糸をして、先生から「もうお風呂も自転車もOKですよ」とGOサインがでた。いやっほ〜♪もうすべていつも通り。私の主治医の先生はヤングで美人の女性で、とてもやさしいかわいい雰囲気の人。これだけお世話になったので、ささやかに私が日頃使っているお気に入りのボールペンをプレゼントしたらとても喜んでくれはった。なんかこれでお別れかと思うと、ちょびっと切なかったりして。




昨夜、近所のビストロでワインをひっかけてきたとーちゃんにそんな話をしていたら、とーちゃんがぽつりと話しだす。「ボクな、その先生と1回も会われへんかったやん」「そうやなあ、なんやかんやですれ違いやったもんなあ」「でもな、その先生、ボクのこと知ってはるかもしれへんねん」はっ?なんと。どういうことですかい?





「今日な、ビストロさんで飲んでたやんか。で、かーちゃんが退院してよかったですねえっていう話になってな、えらい先生がかわいい人やったらしいっていう話題になってん」ふむふむ、それで?「たまたま医者の常連のお客さんがおって、○○病院のその科の美人といえば、●●先生と違いますか?ってなってな」ほいほい。確かに●●先生やで。「ほんだらビストロのマスターが言うたんよ。●●さんやったらしょっちゅううちの周年パーティとかワイン会に来てはりますよ、やって」は?とーちゃんが欠かさず通っているワイン会に先生が?「マスターが、ボクと●●先生は店で何回も会ってるって言うんよ」





うっそ〜!!そんなバナナ〜!!(←死語?)とーちゃんはまったく覚えてないらしいのだが、とーちゃんの話をそのまま言うと「ボクは有名やから先生絶対ボクのこと覚えてくれてはるわ〜♡」らしい。ま、それはええとして、そんなことがあるんやね。へ〜、そう。なんかうれしいなあ。また●●先生と会えるかもしれへんなんて。一緒にワインを飲めるかもしれへんなんて。しかしまあ、世間ってせっま〜。






今度のワイン会でもし再会できたら「まま、先生飲んで飲んで。ホンマ、先生に受け持ってもらってよかったよ〜」とくどい親父のように先生にはりつくかも、私。実は来週、腫瘍の検査結果と最後の診察に病院に行くので、先生に切り出してみようかな。「私、知ってますねんで、先生。京町堀のビストロさんにぃ〜、ちょいちょい顔だしてはりますな〜」言うてね。へへ〜、面白なってきましたで。先生がとーちゃんのことをまったく覚えてなかったら、もひとつ面白いねんけどね。





あ、本日はウェグナーの椅子と犬による、美のハーモニーでお届けしました。なんと生意気な犬!