「あんた、ちょっとええ加減にしてくれへんかなあ」とあるとき親父が私に言う。親父に文句を言われるようなことの何があろう。「寝るときに扇風機かけるのはかまへんねんけどな」「あ、その話な。とーちゃん勝手に消してるよね。暑いから目覚めてまうやん。やめてな」とサラリと返すと、「僕、夜中に寒うて寒うてたまらんねん」「年やからか」「あほう、あんた何にも知らんねんな」「何をいな」「扇風機ブンブンかけて、寒なって掛け布団ぐるぐる巻きにしてあんた寝てるんやで。僕布団あれへんから隅っこで凍えてるの!」だって。へー。
「それは気の毒なことやな。せやけどしゃあないわ。寝てるときの私は止められへんもん。罪はない」と言うとトホホな顔して困った顔をする。なのでさすがに可哀想に思い、とーちゃん用のタオルケットを出してあげました。やさすい!
そんなこんなで扇風機問題は穏便に解決したはずなのですが、それでもまだ扇風機が消されてることがある。不思議に思って聞いてみると、「あんた!とーちゃんのタオルケットまで奪ってぐるぐる巻きになっとったんやで!ええ加減にして」やって。ふーん。しゃあない、もう一枚出すか?