昨日の金曜日はお友だちのスノンちゃんが予約してくれたスペイン、というかバスク料理のお店に行ってきました。シェフが一人で切り盛りされてるこのお店、もうしばらくでオープンから1年になるそうですが、ずっと行きたいと思いながら行く機会がなかったので、私の誕生日に「ねーさん、どこ行きたい?」とスノンから聞かれ、迷わず即答したのです。
キッチンを前にしたカウンター席を中心に、奥に少しテーブル席があるこじんまりとしながら明るい雰囲気。妹のアオコと3人でまずは泡で乾杯です。あのね、私はできるだけブログで何食べたレポはやらないようにしてますが、今回は記録としてやらせていただきます。ほんと独創的で素晴らしかったの!
まずは見ていただきたいこの美しいカトラリー。今日のメニューが書かれたペーパーにはシェフ手書きのイラストとメッセージ付きで、バスクに魅せられたシェフだけあって、1月のバスクの習わしなどが書かれています。で、この小さいスプーンとフォークは何するためなんやろかと思っていたら、
最初の4品を収めたこの木のボックス用でした。一番手前の白いのはフォアグラのアイスクリーム。一応他のメニューの名前書いておくと「鱈のブランダーダ」「ほうれん草のビスコッチョ」「穴子の薪炭焼き」です。ね、なんのこっちゃわからんよね。穴子の下に隠れているトマトまで特別で、ワタスのハートをノックアウト。こんなん好きよね、たまらんよね。
お次はお腹の中からあたたまる海老芋のポタージュ。はい、大好物。しかもこの器はガラス製で、「そのままお茶を飲むようにグビっと口からいってください」と言われ、グラスごと持ち上げると手のひらからあたたかい。熱過ぎず、ぬるいわけでもなく、ガラスの素材と温度を上手くコーディネートしていることがよくわかります。うーん、ニクイね!
こちらは「チャングロのドノスティア風」ですが、平たく言えばものすごい丁寧に作られたカニのグラタンのようなもの。カニの甘みが凝縮されつつもしつこさがないんだな。気づいたらほちほちと食べてしまっている美味しさでした。ほんと味わいの奥行きが違う。
奥行きといえばこちらも素晴らしかったな。魚介のスープですが、このスープの中身は何種かの海老をメインに使っているらしくとにかく濃厚。「これをパスタに絡めたいな」「いやご飯でもいける」と言いながら、一滴も残さず完飲。そういえばスノンとアオコはこのような食事をいただきながら、筋トレトークに花を咲かしていましたよ。
メインは「やまとポークのロース 薪炭焼き」です。カウンター席の正面にある薪炭のオーブンで転がすようにゆっくりと火入れされたお肉。玉ねぎも同様に火入れされてるので中までトロトロです。シンプルなだけに、バスクの塩や良質なオリーブオイルの味覚が引き立つ納得のハーモニー。足し算と引き算のバランスがシェフの実力なんですね。
最後にデザートがあるのですが、私はここでギブアップ。約3時間、食事と会話をゆっくりと楽しめて、ほんとうに満足しました。たまにはこういうところで特別な時間を過ごすことは、絶対仕事にも生きてくるもんね。1ヶ月ごとにメニューを変えてらっしゃるそうなので、次は春か、夏か、まったく違う季節に伺いたいと思います。山本シェフ、楽しい時間をありがとうございました。誘ってくれたスノンちゃん、ついてきたアオコもおおきに。また女子会やりましょう!