十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

広島の扉を開けて。

この金曜日は福岡、その日に移動して広島に入り土曜は広島でお仕事でした。ということは広島の夜を満喫できる素晴らしいプラン。私とクライアントの男性(Aさん)との2人での移動で、Aさんもお酒好きなので「広島の夜をどうしようか」というのがうれしい悩みの種でした。事前にツイッターで友人の酒飲みから情報を仕入れておき、エキニシあたりにいろんなお店があるらしいとのことだったので「行ってみましょうか」とホテルを出発。宿泊先から歩いて10分程度でした。

間口の狭い、小さなお店が軒を連ねる下町感覚のエリアで、よく見ると最近出来たような立ち飲み系が多い。ガラス張りの奥にはキラキラと輝くワイングラスに談笑するヤングの姿が見える。「違う。これじゃない」と私がつぶやくと「え、そうなんですか?」とAさん。「やっぱりこの町の深いところに行かんともったいないです。私に任せてもらっていいですか?あたし、鼻が効く方なんで」と一方的に決めて、「よし決めた。最初はここにしましょう」とドアをオープン。

 

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カウンターで8人くらいマックスの小さなお店で中には後ろ髪の長いパンチのきいた風のママさんがひとり。ところがこのママ、声がかわいくてとてもやさしく大阪から来た私たちを迎えてくださいました。カウンターにはママ手作りのお惣菜が並び、乾杯の後いくつか選んでいただくことに。

 

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うんまい。広島のひじきでかい。ママ料理上手。「美味しいです」とパクパク食べながら談笑し、おでんをいただいてみるとこれまためちゃくちゃ美味しい!おでんやで。せやけど牛すじをたっぶり入れて煮込んであるから出汁の甘みが出尽くして大根もとろとろ。「私この10年食べたおでんの中で最高かもしれん」と絶賛し、ママに「また来たいです」と抱擁して別れました。また当ててもうたで。

 

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エキニシをてくてく巡り、二軒目に私の鼻が動いたのがこちら。「敷居高くないっすか」とAさんは言うけれど、この扉の奥にどんな世界があるのか、それを勇気を持って一歩踏み出すのが酒飲みの醍醐味でっせと扉をオープン。するとこちらもカウンターだけのスナックスタイルで、白川由美風のママが「どうぞ」と迎えてくださった。イエイ!

 

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こちらは飲み物を頼むとママから一品が差し出されて行くまさにスナック。カウンターでは常連さんのおじさんがいて、得意のカラオケを歌いだす。素晴らしい。これを私は待っていた。その後おじさんと話しがはずみ「昔ワシも大阪にいたんじゃ」と当時の話で盛り上がるものの半分くらい方言で何言ってんのかわからんかった。ソーリーおじさん。由美ママがしずかにたしなめるその姿も色っぽく、最後に美味しい苺をいただいて店を出ました。

 

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「次はどうしましょうか」とてくてくしていたら、会員制の札がついた謎めいたお店を発見。「ここにしましょうか」と私が言うと「でも会員制ですよ」「きっと大丈夫です。今度はAさんが扉を開けてください。最後にやってみましょう」と開けてもらうと今度もどストレートなスナックで、豪華な店づくりの割にかわいい雰囲気のママが迎えてくださいました。すでに結構酔っ払ってたのでここでの写真はナッシング。おかきをパリパリしながら喋り倒してたのは覚えています。

ホテルへの帰り道、Aさんに「どこも良かったけど広島の旬の料理を食べられなくて申し訳なかった。せっかくの機会やったのに」と謝罪すると、「いやいやこんな体験なかなかできないっすよ。こちらこそありがとうございました」と寛容なAさんに言ってもらったけど、せめて一軒目は普通の居酒屋に行っておくべきやったと反省。まだまだやな私。

 

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ところが翌日、仕事を終えた後Aさんの先輩女性がランチをアテンドしてくださることになり、広島駅近くの(といっても絶対連れてこられなわからんところ)広島焼のお店へ。名物のホルモンに牡蠣のスープをいただき「広島じゃけん」を堪能できました。うれしい。しびれる。壁にはペタペタと貼られたカープの新聞記事、そうよこれよ、これなのよ。こうして昼のビールと広島焼でこの出張を締め、新幹線さくらでグースカ眠りながら大阪に帰ってきました。良い酔い出張になりました♪

 

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