揚げたての唐揚げをはふはふした後にキンキンのビールをぐびっと飲みひしひし思う。あー、このためにしんどい仕事もやってるんやなあと。こういう小さい楽しみがあるからまた頑張れると。ここはイトウちゃんのお店。覚えてますかね、年末にくたりーに誘ってもらった火鍋忘年会の話題をかっさらったイトウちゃん。この土曜は普段はやっていない昼間の時間を特別に開けていただき、くたりー、うちの妹アオコ、とーちゃん、私の4人で貸切させてもらいました。
「僕の料理美味しいで」と本人が言うのも納得の味わい。最初に出してもらった胸とももの唐揚げは「今まで食べた唐揚げの中で一番美味しい」と親父もアオコも唸る美味。「なあなあ下味をしっかりつけてるの?」と聞くと「下味付けてるけど揚げる直前やで」ならしい。「ふーん。唐揚げってまだ進化できるんやな」とふはふは。そしてその後は
カリッと焼き上げたお手製餃子。焼く直前に器用な手つきでささっと包んでたので、とにかくカリッともちっと美味しい。この前食べたのは焼いた後にラップされてたからこんなにカリッとしてへんかったもんな。「せやねん、ラップしてしもたらあかんな」とイトウちゃん。ほんま、ライブで食べなあかんね。
私が食べてみたくてお願いしたのがこちらのニラ玉。メニューに「ニラ玉」と「ニラ炒め」とあるねんけど何が違うの?と聞くと「玉子入ってるか入ってないか」なだけらしい。こういう炒め物を作ってるところを見たいし、玉子の具合も気になったのでニラ玉にしてんけどまあ旨い。味がしっかり入ってるのにシャキシャキとした歯ごたえも残っていてさすがやイトウちゃん。「これはな、秘伝のスープ使うてるからな」らしくて「どんな?」と見せてもらうと
わかるかな。決して美しくもないこのザルの下にあるのがイトウちゃんスープ。ふわふわして見えるのはなんと鶏のミンチならしい。「え?鶏のミンチでダシとるの?」と聞いたら「せやで。旨味が肉に詰まっとるんや」「鶏ガラとかでなく?」「あんなんよりこっちの方が旨いんや。水とネギと生姜入れて火入れて上澄みを使うねん」ならしい。ほー。髄から取る方がコクが強いと思ってたけど違うんやな。深いわイトウちゃん。
サービスで作ってくれたビーフンをちゅるちゅるしながら待つのはお好み焼き。忘れたらあかんで、この店はお好み焼き屋。イトウちゃんのはゆっくり火入れするので30分はかかるそう。お好み焼きができる間に話していると、ここのところ、いきつけの喫茶店でランチ作るのを頼まれてるらしく無償で生姜焼き作ったりしてるんやて。でも「それでええねん。物事損得で考えたらおしまいや」とイトウちゃんは言う。せやな。私もそう思う。頼られたら力になるイトウちゃんの男気みたわ。そら3人の嫁がおっただけあるわ。「なあ今は彼女おるん?」と聞くと「おらんおらん。もうそんなんええねん」やて。一緒にカラオケ行ったりする女友達はいてはるらしいけどな。
丁寧にキャベツを切ってただけあって、お好み焼きはとろーっととろけていくなめらかさ。美味しいよイトウちゃん。さすがや。お腹いっぱいになって家に帰り、楽しかった時間を反芻しながらとーちゃんがイトウちゃんスープの作り方をまとめてくれました。なかなか鶏のミンチを大量に買うことないけど皆さんもよかったらお試しを。「次は6月かな」と親父言うてますけどね、またぜひお会いしたいです。