十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

荒ぶる犬。

なかなかサイゾーの目が良くなりません。その理由はっきりしています。ひとつは3時間ごとの目薬を嫌がって噛み付いてくるので差せないこと、あまりに文句を言うのでエリザベスカラーを装着させなくなったこと。そう、治療をちゃんとしてないんやから良くなるわけがありません。わかっているけどこのままじゃあかんと思い、目を開かなくなったサイゾーを連れてこの木曜日に急きょ病院に連れて行きました。頼れるテンダラー先生のもとへ。

 

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「そっかーサイゾーくん目薬は嫌かあ」と言いながら目を開かせて薬をさし、真緑になった眼球を診て「良くなってないなあ」とつぶやく先生。「あのね先生、こいつ病院ではものすごいお利口さんですけど家ではそらもう性格が悪うて噛み付いてきよるんです」と言うと「それは多分薬が染みてかなり痛いんやと思いますね」らしい。「目薬をやめて一旦軟膏に変えましょうか」「軟膏?」「そう、こういう風に目を開いて眼球に付けるんです」「無理無理!できるわけあらへん」「それならまぶたの上からさらっとなぞるだけでもいいです。ほらこうやって」と見せられる。「他の治療法はあるんですか?」と聞くと、「乾燥が一番だめなので、他の治療になると上下のまぶたを縫い付けて目が開かないようにする方法があります」「まぶたを縫い付ける?!」「はい。部分麻酔をして縫うんですけど、針を使うのでやっぱり嫌がって上手く出来ないことが多いです」「でしょうね」「そうなると全身麻酔になりますがサイゾーくんの歳を考えるとどうかなと。サイゾーくんが部分麻酔で出来たらいいんですけどね」ならしい。まぶたを縫い付けて2週間後に開けるという治療法。いろいろあるんやなあ。割と原始的やけど。「ともかく一旦軟膏で1週間様子を見ましょう。出来るだけカラーも着けてください」「はい。ものすごい嫌がりよりますけど頑張ります」「眼科医によるとこすりつけたり掻いたりするのが一番あかんそうです。1週間だけと思ってお願いしますね」と言われて軟膏をもらい帰りました。

 

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軟膏は目薬と違って寝ている間にでもサッと塗れば染みていくらしく比較的ラク。このカラーもご飯と夜に寝るとき以外はできるだけ装着してますがまあ荒ぶる荒ぶる。面白いくらいやさぐれてがつんがつんぶつかりながら怒ってますが放置。しゃあないやろ、1週間我慢せい。とーちゃんによると「こいつワンっていうてトイレ行きたいそぶりするからカラー外したったら、そのままくるっと向き変えてトイレ行かずに逃げていきよってん」てなこともあってらしい。ほんまそういうことだけ知恵の働く悪い犬やで。ともかくお互い辛抱の1週間、苦労が報われて治ってくれることを願うばかりです。