十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

2022高知旅B面。

かれこれ20年以上夏の高知に通ってきて、今年は変わらないことと変わっていることをいろいろと感じました。徳島道から高知道へと進んだ先にある大きな山々にはじまり、深く浅い緑の色、川の透明感、海の濃さは変わらず私たちを迎えてくれます。去年から2年連続でお世話になったM 旅館の居心地も料理の美味しさも変わらない(特にお米が美味。ただうちらの部屋は去年より狭くて残念)し、カフェもくもくの鰹も最高やった。同じ頃に行って同じように過ごして、「変わらない」ということはとても大事なことなんやとあらためて思います。

 

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3日目の金曜日の朝、妹アオコと2人でみんなと別行動しました。アオコの愛車で向かったのは須崎市安和。私たちが結婚してからサイゾーと一緒に毎年お世話になっていた親戚の住む海辺のまちです。うちのお母さんのいとこにあたるおばさん(呼び名はアケミちゃん)家にお土産を持って行き近況を聞くことに。というのもずっと私たちが泊まらせてもらってた親戚のおばさん(というか現在90才のおばあちゃん)通称ターンが入院していて一時期はICUに入っていたそう。それが「もうすぐ高知の病院を出て須崎の病院に変われるみたい。自分でご飯も食べられてるらしいよ」とアケミちゃんから聞いてほっとする。90才の復活はすごい。さすがターンや!とアオコと喜び、安和の浜へ。

 

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いつもの砂浜ではなくそこは工事中の様子。アケミちゃんによると台風対策で堤防を新しくしてテトラポットも増やしているらしい。これが完成したらかなり景観が変わると想像する。安全のためやもの、仕方ないんやな。

 

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いつもここに泊まって一緒にご飯を食べてたくさん話をしていたターン家に寄ってみた。ターンの妹さんがまめに掃除をしてくれているらしく、主人が長らくいない家とは思えない清潔さ。ひょっこりターンが現れて「おかえり」と言ってくれそうで涙があふれる。

サイゾーが死んだ年にコロナになって、「大阪の人が来る」ことにみんなが敏感になってしまった。あれからターンと顔を合わすこともできず、挨拶もしていない。今年はようやく顔を出して少しは話ができるかと思っていたのに、結局コロナで病院へ見舞い行くこともできないまま。こんなことになるなんてと悔しくて仕方ない。ターンに頑張って元気になってもらって、また一緒にご飯を食べながらいろんな話をしたい。こんなままのお別れは絶対に許さへんからな。

 

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最終日、みんなバラバラに宿を出て、私たちはここでガソリンを入れると決めているGSに寄りました。家族経営のガススタで奥さんに給油をしてもらいながら「これから大阪に帰るんです」と話すと「いつもうちで入れてもらってません?」と言われる。はい、毎年寄らせてもらってます。随分昔、ここのお父さんに大変お世話になったんです。

 

イタリアのフィアットパンダに乗って、とーちゃんと初めて高知に来たとき、あろうことかマフラーがバコンと外れた。こんな田舎の町にオートバックスなんてあらへん。ちゃんと点検も済ませてたのに。困った私たちが駆け込んだのがこのGSで「えらいこっちゃやな。ちょっと見たげよ」とお父さんたちが下から見て外れたマフラーを太い針金でぐるぐる巻いて固定してくださいました。すぐにお礼のお菓子を持って戻ったけど、あのときの感謝の気持ちは忘れることなく、毎年高知でガソリン入れるのはココと決めています。そういうゆかりであることは奥さんには伝えてはないけど「いやあ、もうここも閉めるんですよ。あと1年半くらいかな?40年経つからね」とのことらしい。ショックすぎるやん。来年の夏はまだ営業されてることを確認して、帰り道に「来年はお菓子を持って最後の挨拶に来よう」ととーちゃんと話しました。

 

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高知から帰るといろんな気持ちがよぎります。楽しかったなあ驚いたなあ美味しかったなあもっとああすればよかったなあなどなど、切なさがいろんなことを思い出させます。帰ってみて驚いたのが、めちゃくちゃ虫に刺されていて、あっちこっち腫れてるし痒い痒い。親父によると「これはアブやな。こっちはブトやな」らしい。いつの間に刺されたんかもわからんのやけど、これも夏の思い出。痒みや腫れが引くころにはすっかり涼しくなって、また身近な楽しみに胸を躍らせてるんやと思います。