十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

しあわせないぬ。

昨日の朝のことでした。会社に着いてパソコンを立ち上げて社のSkypeを見たら、ボスからコメントが入ってるので「朝から何やろ」と思って見たら

 

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思わぬかつてのサイゾーの写真とともに「今朝のfacebookサイゾーが出てきたので。今ごろどうしてるやろ」のコメントに涙腺崩壊。私ね、割と平気なんですよ。もう犬の死に泣くこともそんなになくなったし、心の準備はだいたいできてる。けどこんなにふいに突然呼び起こされるとあかんな。涙が瞬間的に湧いてきた。そうやね、今ごろどうしてるのかなサイゾー。楽しいやってるか?そこはやさしい世界か?

 

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お昼休みになって、なぜかまたサイゾーの話になり、元気な頃のサイゾーを知るメンバーからいろんなエピソードが出てくる出てくる。「ボスがコンビニに行ったら自分の唐揚げ買いに行ってると信じてずっとエレベーターの前で待ってましたね」、「ほんでコンビニと違って外出でボスが戻ってけえへんかったら怒ってたし」、「僕が仕事中に片手を下ろしてると頭をぐいっと付けて撫でろ言うてね。止めると文句言うんです」と自分勝手な性格を物語るエピばかり。お母さん恥ずかしい。

 

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さらにうちのコが特に好きという写真も。これ手前が私で仕事中のひとコマ。向かいの女子に「デスクに乗せろ」と言うてMacの隣からまるで置物のように私をガン見している。おやつなのか散歩なのか、ご飯なのか「ぶう」と言いながらなんか要求しているこの圧よ。意思がわかりやすくて何がしたいのか何が嫌なのかよくわかる、ほんとにけったいなおもしろい犬でした。「サイゾーほど個性的な犬はなかなかおらんで」とボスに言われたほどやからね。

こうして思いの外サイゾーの話になって、みんなのスマホの中にも記憶の中にもしっかりとサイゾーがいることに気づいて、とてもうれしかった。私たちだけじゃなくて、サイゾーが関わってきたすべての人の中に何かしらの形でサイゾーは生きてるんやなと気づかせてもらいました。あんた、しあわせないぬや。こんなに会社のみんなにたくさん可愛がってもらえるなんて、なかなかない人生なんやで。あー阪急電車のシートばりのツルッとなめらかなサマーカットを撫でたい。いらんことばっかりするサイゾーに「コラーーっ!!」って怒りたいなあ。

 

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先日、友達夫婦の息子だったワンコが闘病の末亡くなりました。小さくて、愛らしくて、性格のはっきりしたかわいいワンコで、家族みんなにたっぷりたっぷり愛されていました。私は何度も抱っこさせてもらったし、東京から我が家に来てくれたこともあってね。2人にとって唯一の存在やっただけに、時間が経つほど深くなる喪失感を思うと私まで胸が締め付けられる。何を見ても思い出すし、何を見てもそこにいる。なのにぬくもりがなくて抱いてやることもできない寂しさはもう本当に時間をかけて埋めていくしかないと思う。とーちゃんは最近になってようやくサイゾーの写真を待ち受けにできるようになって、スマホを見るたびに「あっ可愛っ!」といちいちときめいてるらしい。私もこのブログを書きながら涙がぽろぽろ止まらない。いなくなってなお、どんどんどんどん愛情が深まっていくなんてさ、しあわせないぬよ、ほんとに。