手術した翌日にひとりで付き添ってたとき、お昼に病院の食堂に行きました。お腹は空いてるけど夜は仕事関係の会食があるし、あんまり食べてもなあと思いながらショーケースを覗いて決めたのがこのラーメン。まあ中華そばやね。スルっと軽く流し込んだらいいかと思い、食券を購入し、テーブル席で待っていたら‥‥
「ラーメンでーす」と運ばれてきたのがこちら。え?ちょっと待ち、話ちゃうがな。ネギも野菜も盛り盛りやがな。サンプルより実物がショボいのはよくあるけど、実物の方がグンとリッチやないかい。しかし文句を言うのもおかしな話やし、「う、うん」と言葉を飲み込んで、もやし、小松菜、ネギがたっぷりなラーメンを流し込んだのでした。スープあっさりで意外な美味しさだったんだなこれが。
そんな話を妹たちとしていたら「せやで、あの食堂侮れんでねーちゃん。アオコがサンドイッチ頼んだときも“パンは焼きますか?”って聞いてきたんやで」「それはなかなか気の利いたサービスや」病院の食堂なんて不味いのが当たり前やし期待なんてしてなかったのになんかいろいろ食べたくなってくるやん。「アオコは料理長が訳ありやと思ってるねん。どこかの有名店の板前さんが姿を消してここに身を寄せてるとかさ」と妄想大好き我が家族。クローバーからは「ちゃんぽん食べたけど美味しかった」報告が寄せられ、いつしか「今度病院に行ったら何食べよ」が一番の楽しみになっていったのです。
祝日に付き添いに行ったときは祝日だけに食堂も休みやったり、お母さんの退院が早まったりしたこともあり、私の2回目かつ最後となった食堂は先週の土曜日でした。すぐにでも退院になるという話になっていたので私にとっては「最後を何で締めるか」が悩ましい。オムライスもええな、アオコの食べたサンドイッチも美味しそうやったしとショーケースを睨み続け、ようやく決めたのが写真のチャーハン。「シンプルなものほど料理長の技を感じられるはず」と期待は高まるばかり。でしたが
今回はサンプル通りの出来栄えで、厨房を覗いてみたらバンダナを頭に巻いてるおねえちゃん(もしくはおねえさま?)がカンカンとフライパン振っていて、肝心のお味は濃い濃い。具材にも味にも料理長は見当たらず、がーーっくしな結果に。しかし待てよ、この日は土曜日。もしかしたら料理長が休みでたまたまバイトさんで回してた日やったのかもしれん。ああ平日に確かめに行きたい。お母さん、今度はいつ病院に行きますか?