十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

誕生日ウィーク.3:自宅編

肉焼いただけ

昨日の水曜日は、とーちゃんのホントの誕生日だった。急いで家に帰り、あるもんで晩ご飯を用意してとーちゃんの好きなマッキオーレさんの赤ワインを開ける。「お誕生日、おめでとー!」とささやかに乾杯。
49年前のこの日、とーちゃんはおぎゃーと生まれた。お義母さんが結核を患っていたので、妊娠が発覚した当初は病院に「どちらかしか助けられない」と言われたらしい。それに怒ったお義父さんとお義母さんは他の病院を探し、無事に息子を出産。お義母さんも無事だった。どれほどお義父さんはホッとして喜んだだろうと想像する。「いや、なんか麻雀してたらしいで」ととーちゃんは言うが、いやいや相当うれしかったに違いない。お義母さんも小さな息子をどれほど愛しいと感じただろうか。その息子が49年経って、私の目の前にいる。白髪の目立つおっさんになって。
生まれてから48回「おめでとう」を言われてきたこの日、やっぱり誕生日は両親に感謝する日ぃなんやなと思う。両親だけでなく、その先のおじいちゃんとおばあちゃんにもありがとうを言いたくなる。ケーキもプレゼントもない49歳になったとーちゃんの誕生日は、そんな話と赤ワインでゆるやかに酔っていったのでした。