あれは去年の夏のことでしたかな。ボスに呼ばれて打ち合わせルームに入り、言われたことは「福岡に事務所を出そうと考えてる。行ってくれへんか」というびっくりポンな言葉でした。「もちろんとーちゃんと相談して決めてくれたらええけど、お前がムリやったらこの話は諦めようと思ってる。他に適任者はおらんから」とおヨヨな展開に。私が福岡?大阪を離れて? なんせ生まれてこの方、関西以外で暮らしたことは一度もおまへんのやで。正直悩みました。友人にLINEで相談したり、妹たちやお母さんに聞いてみたり。行ってみたいような、寂しいような複雑な思いでとーちゃんに打ち明けたのです。
最初はびっくりポンな様子の親父でしたが(そらまあ誰でも驚くわな)、話していくうちに「かーちゃんそれはな、行くか行けへんかという選択肢ではなくて、サラリーマンの世界では行くか会社を辞めるかってことなんよ。だから行くってことや。僕らは福岡に」と言う。むむー。変に説得力あるやん親父。しかし行くと言うてもこのマンションをどうするのかなど現実的な問題はいっぱい。とはいえ「行くと決めたら行く」ってことでボスに返答し、大阪を離れる実感がないまま時間が過ぎて行きました。
最初は「年明けすぐにでも事務所を決める」という話でしたが、結論から言うと福岡事務所開設の話は流れました。なくなりました。いま福岡に出ることの勝算が低くなったと判断したようです。「振り回してしもてすまんかった」とボスに正式に言われたので間違いないです。相談にのってくれた皆さんすみませんでした。この話はたぶんいろんな人の耳に届いてたと思うので「どうなってんの?」と気にかけてくださっていたらすみません。はい、大阪にいまーす!おそらく死ぬまでいまーす!
でもね福岡に住んでみたいという思いがなかったわけではなく、海の近くに住むう?とか、夜の屋台にサイゾー連れて行くう?とか楽しみにしていたこともたくさんありました。ある意味がっかり、ある意味ホッとしたという半々な気持ちです。とーちゃんはせっせと賃貸マンション探して家賃の安さにウキウキしてたからね。幻と化したけど。まあそんなこんなの福岡騒動でした。お騒がせしました。これからも今まで通り大阪のABBAとして精進しまーす♪