十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

いきつけはええなぁ。

いきつけカウンター

仕事で何回か通いつめる町や場所にでも、私は結構いきつけのお店を作る。早めに着いてコーヒーを一杯飲むだけで緊張が少し和らぐのがいきつけの魅力。おばちゃん一人でやってる喫茶店でも、チェーンのコーヒースタンドでもかまわない。とりあえず「ここにきたらココ」という場所を作るのはなかなかええもの。かつて、妹たちや友人と一緒に行ったフロリダ旅行のときさえ、2〜3日も居るうちにカフェテリアをいきつけにしたことがあった。
そんなこんなでいまの私たちのいきつけ一番が週一には通うおでん屋さん。サイゾーを喜んで迎えてくれることだけでなく、どこか居心地の良さを感じる。ねーさんとはプライベートでも一緒に飲む仲だが、「ちょっと目玉焼き食べたいねん、焼いてくれる?」という勝手なオーダーにも「半熟でいいっすか?」と快く引き受けてくれるのが何ともうれしい。私が勤める会社が自宅に近く、住まいと仕事のエリアが同じ場所になっていることもあって、近く深くのいきつけが次第に増えていくのはなかなか楽しい。
家にいるようなくつろぎ、とまでは言わないが、「お疲れさまでーす」「今日はしんどそうですね」と声をかけてくれるのがいきつけに通う喜び。昼間にたまたま出会って「まいどー」と挨拶を交わすのもまたうれしい。いきつけには今の時代に失いかけたコミュニティの良さが潜んでいるのです。