十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

忙しさの反動。

バーみたい?

土曜日の朝、「パンッパンッ」という音で目が覚めた。何やろうと思い、サイゾーとリビングに行くととーちゃんが洗濯物を干している。「おそよう」と言われ、よく見ると掃除機をかけた形跡も。「どないしたん?」…こんなことは滅多にない。ちゅーか結婚して初めてちゃうか?「もうな〜、洗濯してな〜、掃除してな〜、かーちゃん起こしたらあかんなあと思ってまだこっち側しかかけてないけどな〜。ほら、とーちゃん、おりこうやんかあ」確かに、おりこうや。よく見るとコンビニにも行ったようで、山のようにラーメンを買っている。「コーヒーも買ってあるで。飲みぃ」と勧められる。あまりにもありえないことばかりなので、キツネにつままれたようにキョトンとしてしまった。
昼間に会社に行き、夕方戻ると、朝干してあったシャツにピシッとアイロンがかけられてあり、ガーデンもきれいに掃除されてある。「準備万端やでぇ」…確かに、後は私がご飯作るだけやな。土曜日は居酒屋メニューと決めていたので、鯖を焼き、冷や奴にキノコのバター醤油炒め、ほうれん草のお浸しをスタンバイ。すると「えっ、こんだけ?」と不服なよう。すんまへんな、今日は居酒屋ですから、となりひとまず乾杯。とーちゃんはマッコリを開け、私は泡盛。久しぶりにゆっくり飲めるのがたまらなくうれしい。日曜日は仕事にいかないので、このときから貴重なお休みがはじまるわけ。気分が軽くなってパカパカと泡盛を開けてしまい、気が付くとリビングで大の字になって寝てしまっていた。おお、イカンイカン、酒が残っててちょっとふらつく。日曜日のランチはオカモトに行くって言うてたもんな、昼間のワインに備えて万全にしとかな〜。