十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

20年越し成人ワイン。

年末の間は長く感じるのに年が明けるとあっという間なのは毎年同じですね。もう明日で休み終わりってか?日常がGOするのか?ほんでハッと気がついたらまた年末なんか?我が家は今日、どこにも行かずに家でごろごろしながらまた飲んで、明日は九条のおかあちゃんのお店で年末年始の休みを締めようと企んでおります。さて昨日の2日はうちの実家で家族が集合しました。去年はコロナで集まるのを止めたのでかなり久しぶりな気分。イトウちゃんのおせちに加えてお母さんの手料理が並ぶ豪勢な食卓を、母、妹2人、義弟、甥っ子(大学生)、姪っ子(JK)、とーちゃんと私の8人で囲みます。

 

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毎度のことですがそれぞれが口々に勝手気ままにしゃべるから、記憶に残るような何かがあったわけではありません。飲んで喋って歌って踊って(え?)ずっと何かしてたけど全部流れていきます。甥っ子のセーターがものすごい派手な柄で「タケシか」と言いながらモノマネしたり(似てねー)、そのセーターをかえっこして着せてもらったり、甥っ子の彼女の話を聞いたり、とーちゃんが死んだあとの話で盛り上がったり(毎度のこと)とケラケラとした時間が過ぎていきます。ただ今回は、今回に限っては、きちんと記憶に残る特別なイベントがありました。それは甥っ子が生まれた20年前に、私たちからプレゼントしたワインを開ける儀式。当時、20年後に開けるつもりでとーちゃんが選んだのは、バローロのアゼリア。13000円くらいで買ったのかな?それを今年成人式を迎えるこの日にみんなで飲もうとなりました。

 

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ワイングラスが無いからまた日を改めよう、という話にもなりましたが「いいやん、開けようよ」と甥っ子が言うので「あらそうなの?」となってオープン。コルクが乾き気味で割れてしまったけど、低温保存の米屋の倉庫に長くおねんねしていただけあって状態は良く、20年ものとは思えない思えない美しさ。不思議やね、あれからもう20年も経ったんや。この間にこんなにいろんなことがあったのに、あのときはまっちろな柔らかい赤ちゃんやったのに、こんなに大きくなってさ、アタマ金髪のチリチリになってさ、派手なセーター着てさ、バイト掛け持ちしてさ、彼女とクリスマスにフレンチのディナー行ってさ、大人になったんやね修成。あなたが成長してきた間にこのワインも衰えることなく静かに熟成を続けてたんやね。不思議やね。

 

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妹アオコの持ってるワインもまたすんばらしいセレクトで「これは美味しいんよ」と親父もニコニコ。美味しい料理と特別なワインでほろほろと酔い、気がついたら和室で寝てました。そうよ、お正月はこうじゃないと。いつまでもこんなに美味しくて楽しい年始が続くようにと願うばかりです。