十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

阿久悠に捧ぐ。

もみあげがっ!

いよいよ押し詰まってまいりました。早いもので今年も今日を入れて2日だけ。あ、皆さん、今年のうちの忘年会がどうなったのか気になってたでしょ?昨年はFちゃんとMくんのプレゼンによって、Fちゃんの「焼き肉」に決定したという経緯があったが、今年はボスの一声で大阪老舗のうどんすきでした。おいしかった〜、いやマジで。所詮うどんすきやとなめてた私も悪かったのだが、さすが老舗。味もさながらスタッフの多さとシステマティックな運びがいい。大阪商人の味らしく、スピーディに効率的に進むのがすごい。これから毎年、忘年会はここでやるかもしれないんだって。
で、昨日の夜は、とーちゃんがオカモトさんのワイン会に参加するため、私とサイゾーの2人っきり。適当にあるものをつまみながら、泡盛をちびり。テレビはなんとなく、思い出の紅白みたいなのをつけていた。
新沼謙治の「嫁に来ないか」が流れている。こうやって聞くとええ歌やな〜。『さくら色した〜キミがほしいよ〜』やで。この『さくら色』のたった一言で、誰にも純粋でやさしそうな女性を想像させる。次に山本リンダの「狙いうち」。『世界一の男だけ、この手に触れてもかまわない』やで〜。すげえな、この女。尾崎紀世彦の「また逢う日まで」もそう、ジュリーの「勝手にしやがれ」もそう、もちろんピンクレディの数々の名曲も…。そう、ぜーんぶ、阿久悠先生の作詞。子どもの頃からずっと聞いてきた歌なのに、まったく色あせずに歌い継がれている。時代感のある言葉、シチュエーション。素晴らしい。だってな、だってな、『夜というのに派手なレコードかけて、朝まで続けよう、ワンマンショーを』やでぇ?派手なレコードやで?ワシも言葉を使う仕事をしているが、出ないよねこの言葉は。緻密に考え抜かれて選ばれた言葉が並ぶ阿久悠の世界。うちらの青春は、ホントにこの人の作る歌で彩られてきたと言える。
テレビではもみあげの立派な尾崎紀世彦の「また逢う日まで」が流れている。カランとロックのグラスを鳴らしながらつい見入ってしまう。そういえば、高校時代からの友人Kと昔「昭和の名曲を一つ選ぼう」ということをしたことがある。「一週間、考えよ」となり、彼女が選んだのはこの「また逢う日まで」。『2人でドアを閉めて、2人で名前消して、そのとき心は何かを語るだろう』うーん、大人の別れをこんな風に表現するとは。えっ?ワシが選んだ昭和の名曲が何かって?えへー、阿久悠先生の歌ではないと思うんですけどぉ、シゲル・マツザキの「愛のメモリー」でした。な、何か、問題でも?