十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

恐ろしいほどに欲深い親父。

こないだ、とーちゃんが私に話はじめた。「とーちゃんがお風呂に入ってたらな、ピンポーンって鳴って宅配が来てな。あんたが<またワインか〜!?>ってぶつくさ言いながら出たらな、大きな段ボール1つでな。とーちゃんもお風呂上がって箱を空けたら、お金が入っててん。しかも数えたら4億!」は〜!4億円!!「ほんでこのお金がホンモノかどうか確かめに、コンビニのATMを通したら本物やってことがわかってな、お金と一緒に入ってた手紙には<自由に使ってください>って書いてあって、とにかくマンションを買うことにしたわけ」









 ←これがマメ。byアベキン
今ちょっと「欲しいな〜」と言うてるマンションがあって、そのマンションをキャッシュで購入。「ほんでな、かーちゃんがずっと欲しいっていうてるディフェンダーを買ってんけどな、ボディが緑で天井が白のツートンカラーやねん」いや〜っ、それイヤや。ブルーが欲しいのに。「ちゃうねん、オートマ・左ハンドル・電動で調べたらその1台しかなかったんよ」と言うのでまあ仕方ない。天井の白を塗り直そう。「ほんで今度は家具や。カッシーナに行って家具を揃えて、ヨドバシに行って家電も買い揃えてな」せやせや、冷蔵庫も洗濯機もテレビもいるで〜。「300万ポンっと店員に渡して、これで一通り揃えてくれ、言うてな。カッコいいやん、とーちゃんって」まあ、どうなんだろ。









 ←これはふわとろ厚揚げ。by阪急
「そうそう、言い忘れたけど、この4億円で終わりじゃなくて、とある人から毎月2億届くことになってるから、もうボクら働かんでいいねん」というので、ここで私反論。「いくらお金があっても、私は仕事するで。今の会社を辞める気はないから」と言うと、「じゃあかーちゃんは働いたらいいやん。ボクはうふぅ♡会社辞めてのんびりするから」まあいいや、サイゾーの面倒見てや。「でもな、ボクもやりたいことはやろうと思ってな、近所のバーに話して、昼間にランチやらせてもらうことにするねん」。。。。とーちゃんの話では、そのバーのマスター(実在)に掛け合って、昼間だけ場所を貸してもらい、とーちゃん自慢の煮込み料理でランチをスタート。すると近所のOLたちに人気になり、行列ができる店にまで発展するらしい。。。。「もうスゴいねん。月水金の週3日しかランチせえへんねんけど、毎日えらい人でなあ。もうとーちゃんゆっくりしたいのにさ、煮込み料理を作り続けなあかんしぃ」な状況ならしい。勝手にしてくれ。










 ←白菜と茶色いエノキの炊いたん。byアベキン
新しいマンションには一室をセラー&ストックルームにしてあるので、好きなワインを大量に購入してかなりご満悦な様子。「ところがな、フローリングが濃いめの茶色で、キズが目立ちやすいねんな。ほんでサイゾーが歩く度にキズができるから<こら〜!!サイゾー!気ぃつけて歩き〜〜!!>言うてめっちゃ怒ってな。ボク一生懸命キズを塗り直してるねん」ならしい。あんたやっぱりとことんちんまいな。「うふ〜、ベランダも広いし、かーちゃん最高やで〜♪」とかなり幸せそう。よかったね、とーちゃん。









 ←待望のシンコ。byアベキン
お気づきでしょうが、この話はすべてとーちゃんが見ている夢の話。もちろん一晩で見た夢ではなくて、この数週間でず〜っと継続して見てる夢なんだそうです。なので「昨日はカッシーナに行ってきた」「家電揃えたで」と、どんどん進化してるんですね。恐るべし欲深さ。「お金はたっぷり」「働かない」「欲しいものを揃える」「やりたいことだけやる」というとーちゃんの欲望のすべてを満たしています。ホンマ、笑けるので「今日はどうやったん?」と聞くのが楽しみで。この話はまだまだ続きそうなので、また続編が出たらお伝えしますね。あ、昨夜のとーちゃんの夢はこの話から外れて「ゾンビと戦う特殊部隊」やったそうです。どんだけ〜!?(←死語)