十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

アタマにデキモン。

はじまりは4週間ほど前でした。頭の耳の上あたりにポチッと小さいデキモンがあることに気づき、ネットで調べてみたらニキビのようなものという書き込み多数。触ったらちょっと痛みがあるけど気になるほどではないし、「まあそのうち治るやろう」とそのままにしてました。その後、先週くらいかな?このデキモンがかなり大きくなっていることに気づき、左に向いて寝ると圧迫されてかなり痛い。ブラシを通すのもムリ、じんじんとした痛みが広がってきている感じがして「こりゃ医者に行かなならん」とさすがに思うようになりました。500円玉くらいの直径で半円形にふくれている状態を思い浮かべてもらったらニアリー。で、その病院、近所にいいと評判の皮膚科はあるけど、ここは初診に数時間待つほど人気でこの忙しい状況やとムリ。どうしようかと考えて、出勤途中にある整形外科に行ってみました。皮膚科の領域とはわかってたけどなんとかしてくれるかなーと期待して。

 

「これはウチとちゃうわあ」と看護師の第一声。院内は混んでたけど私の問診票を見て「なんやこれ」となったんでしょう、特別に早く招いてくれて、看護師2人が私の頭を覗き込みます。「これは皮膚科やで」「でも先生に一回診てもらったらどうやろう」「そうやね」と看護師2人のはからいで先生を呼んでくれて「これは痛いな。皮膚科に行った方がええで」とドクター。うん、それは重々わかってんやで先生。「ほんだら抗生物質1週間ほど出してあげるわ。これであかんかったら皮膚科行って切開してもらいや」とラッキーな展開。これでデキモンも小さくなっていくやろうと期待しました。

 

治らなかったんです、結局。腫れが少しマシになったかなというくらいで、左の歯茎も腫れてきて苦痛はマックス。炎症物質のサイトカインは散らばるっていうしなあなどと頭のてっぺんから痛みのもとが体内に広がる想像をしてみたり。こりゃあもうやることはひとつ、皮膚科に行くで。あのいつも混んでて待たされる皮膚科に行って切ってもらうと決めて、会社を早退して向かいました。

 

「これは早く切った方がいいね」と皮膚科のドクター。ええそうでしょうよ、とっとと切ってくださいよ、と思ってたら「じゃあ住友病院の形成外科に紹介状書くね」と言われてズコー。え、センセは切ってくれへんのんかい!「明日行ける?」と聞かれて「あーちょっと仕事忙しいんで、来週にしてもいいですかね?」と言うと、「仕事の都合はわかるけど、そこまで延ばす必要があるかい?」と諭され、「う、うん」となり翌日に予約してもらうことに。なんや大層なことになったなあ。プチっとやってくれたらええのにさ。「ちなみに先生、もしこのまま私が痛みを我慢して放置したらどうなるんですか?」「ハゲるね、ここハゲるわ」「そのハゲは受け入れるとして、疾患としてひどくなったりする?」「それはどうなるんかわからんのよ」やって。ハゲだけは確定なんや。

 

 

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翌朝起きてリビングに行くと、とーちゃんが「ボクも一緒に行くわ」と言う。WHY?何時間待たされるかわからんし、退屈なだけやで。別に大したことないから来んでええよと言うても「筋トレはアクティブレストの日やから大丈夫、行く」とわけわからん返事。まあ行きたいならついてきなさいよと一緒に住友病院へ。私の予想では血液検査やらいろいろやってからアタマ切られるイメージでしたが、形成外科の受付を済ませて待ったのは15分くらいやったかな。診察室に呼ばれて「じゃあ切りましょうか」とソク決行。いいね!スピーディ!

 

「先生待って。聞いておきたいことがあります」「はい、なんでしょう?」「ここの髪切ります?ジョキっとやります?」「いいえ、切りませんよ」「切った後はかなり不都合ですか?」「洗髪は明日にはしてもらっていいし、特にないですよ」とのことなので心置きなくやってちょうだい!この先生はアラフィフと思しき女医さんでアヤコさんと言うらしい。シュッとした出立ちで話しぶりは京都っぽいはんなり感。「じゃあ麻酔打ちますよ。これが痛いから我慢してね」と横たわる私のアタマに注射がぶすり。長いわ、痛いの長いわ。動物のうめき声のようなものを漏らしながら耐え忍び、「じゃあ切りますね」と電気メスをジリジリ。「5ミリ切るからねぇ」と言うや否やアズスーンアズ焦げたような強い匂いがぷーん。患部の中を洗ったらアヤコパートが終わったようで今度は看護師さんたちによる処置タイム。「テープを貼れないのでガーゼをピンで止めておきます」と工夫して、ぱっと見にはわからないようにくださいました。

 

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こうして長らく共にしてきたデキモンとはアデュー。「1ヶ月すぎた頃に芯が残ってないかを確認しておいた方がいいの。これが残ってしまうと後がやっかいになるからね」とアヤコ先生が言うので7月末に再診を予約。もし芯が残ってたら手術になるんやって。めんどくせー。「これってプツっと最初にできたときに処置しておくのが一番いいんですよ」「え、あのポチのときに?」「そうそう」「そんなん、あの程度で病院に行こうと思わんわ」「そうよねー、だから厄介なのよ」やて。みなさん、アタマにポチッとできたらなめんと早めに病院へ。整形外科ちゃうで、混んでても皮膚科やで!

 

最後に。この度の顛末で何度も書かされた問診票。薬のアレルギーがある私にとっては大事なものですが、これにひとつ文句を言わせていただきたい。飲酒習慣の欄さ、「毎日飲んでいる」にためらいなく丸をした後に書き込む酒量のスペースよ。レギュラーペースの缶チューハイ1本と泡盛3-4杯って書くには小さすぎるねん。何想定でこの幅?ビール1缶レベルのつもりか。ひどいときならワイン1本、泡盛3-4杯、缶チューハイ、マッコリて書かなならんのやで?ちょっと考えてよね。いつもはみ出すんやんかいさ。