十杯機嫌 〜飲んで飲んで、たまに犬〜

酒好きふたりと酒嫌いな犬。

ともだち。

昨日は日帰りの東京出張でした。朝早くから東京に移動してうちのオフィスに入り、ひと仕事して昼から芝公園界隈のクライアントさんに伺って打ち合わせという予定。ツイッターに東京に向かうことをつぶやいたら、高校時代からの友人ペッスやもっさんが返信してくれた。やりとりしている間にもっさんも午前中、芝公園界隈にいることが判明。場所をLINEに移してやりとりし、ランチを一緒にすることが即決しました。

 

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東京に住む独身おっさんの世田谷氏から田町駅近くの餃子が美味しいお店を教えてもらっていたので、もっさんと合流後迷わずこの店へ。会うのはかなり久しぶりやけど、今やあらゆるところでつながってるので今さら話し込むこともそんなにない。「昨日はペッスらとランチやったやろ。連日すまんで」「かまへんかまへん」「えらい豪華なフレンチ食べとったやん」「あれはな、大阪からポール(マッカートニーやで)のライブ見にきた山下くんが私らに奢らせてくれっていうて仕方なくやな」「なにいうとん」とこんな感じ。もっさんはうちと同じでおっさんと犬と暮らしていて仕事もバリバリやるタイプで共通項も多い。けどそうやな、そんなに話し込むこともあんまりないな。

 

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SNSでお互いの状況がわかってるからってこともあるやろう。けど友だちって、昔の若いときとは関わり方が随分変わってる。高校時代はお互いのことを何でも知ってて、同じような物を持ち、腕を組み、歌を歌い、笑い転げていることが一番の安心やった。明け透けになんでも言い合うことで落ち着きを感じてた。いつの間にやら、うん、社会人になってからかな、距離とともに言わないことが増えた。久しぶりに会うと話し込んだけどもう全部を知ってもらおうという気持ちはなくなった。肝心なことは伝えたけど、結局全部自分の問題やから自分で解決せなならんと思うようになったんかな。それが大人になるっていうことやったんかな。

 

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30分程度、餃子定食を食べながらなんやかんや話し、お店を出て「ほなまた」と解散。また明日学校で会うかのようなあっさりした別れ方や。50歳のBBAやからか、まだ仕事があるからか。こうしてちょこっと会えるのはとてもうれしいし、もっさんだけでなくこの日帰り出張に何人かの友人が「時間が合えば」と声をかけてくれたこともとってもうれしかった。残念ながら今回はもっさん以外には会えんかったけどね。長い時間を一緒に過ごしてきたもっさんたちのような友人も、SNSきっかけでリアル友だちになって親戚のように仲良くしている友人も、私たちの周りにはたくさんいてる。ゆるくて長いいろんな糸でつなかっている幸せを感じながら、とーちゃんの待つ大阪に帰りました。で、帰ってから。「なんや、そんなんやったら泊まってきたらよかったのに」って親父に言われたし。クッソ!!

プロの出張テクニック。

この度の北海道出張において、事前のシミュレーションを何度も繰り返していました。一番の懸念は「寒さ」です。どのくらいの防寒が必要なのか。コートがいるのか。薄手のダウン程度で事足りるのか。札幌界隈の週間天気予報をチェックして「19度ってどんな感じよ」「そらあんた大阪の11月中旬レベルやがな。さっぶいで」と親父とやりとりし、「わかた。キリがない。しかも読み切ることは無理。あらゆる想定の上で荷物を送ることにする」と決定。「ダンボールに詰めて送るわ」と言うと、「あんた箱の中にビニール入れて包むんやで。ダンボールの扱いはひどいからな。濡れることもあるかもしれん」と親父が言う。なるほど。クリーニングの大きな袋を箱に入れ、その中に荷物を詰めていくことに。

 

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薄手のコート、ニットを2枚、細身のパンツも2本。コットンのインにジャケットと薄手のダウンも仕込み3泊のコーデを回せるようにセット。これに意外とかさばって重い化粧品類、折りたたみ傘、下着などなど詰めて完璧な梱包に。どんな寒さもどんとこいや。シルクのストールは手持ちに入れて機内を含めた寒暖調節もOK。手持ちのカバンにはMacBookを入れなあかんので出来るだけ荷物は軽くしたかったしちょうどいい。土曜日に荷物を出して(これまたクロネコメンバーズだと家まで取りに来てくれるからラクちんね)肩掛けバッグひとつで札幌に向かいました。

 

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これ結果的に大正解。箱にびっしり詰めるとシワになりにくくて出し入れもしやすいので狭いホテルの部屋でもかさばらんのよね。帰るときもサッと詰めて出せるので非常に効率的でした。結局コートを着てちょうど良いくらいやったし、送っておいてジャストミートよ。そうそう、忘れてた。入れておいて良かったのがもうひとつ、短パン。取材が終わって部屋で仕事するときにラクな格好したいやん。寝巻きというわけにはいかんので、短パンでくつろげました。部屋は寒くないからね。解放的で最高。これも緻密なシミュレーションの成果でした。

 

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私くらいの出張のプロになると、シミュレーションの質が違う。寒暖差をはじめあらゆるシチュエーションを想定し、必要なものを絞り込める。お出かけ用の小さいバッグ、暑いかもというときの扇子、豊富なビタミン剤と葛根湯も忘れません。「最悪買えばええやん」と思いつつ、当たるとうれしいんだなこれが。さあ北海道からダンボールが返ってきたのでさっそく片付けましょう。これで北海道出張もきれいさっぱりおしまい。あとは8人分の原稿を仕上げるのみと。ひい。

 

 

北海道ラーメン出張。

ただいま北海道出張の帰りの飛行機です。今週月曜日の夕方の便で入り、火曜日から木曜日まで3日間の出張。珍しく長いよね。とある企業のWebサイト制作のお仕事で大阪から同行したのはうちのアートディレクターのK氏、外部スタッフのフリーカメラマンF氏。クライアントさんと私たち制作スタッフをつなぐ代理店のM氏が3日間ずっと私たちに付き添って進行管理をしてくださいました。移動もM氏の運転で連れて行ってもらえたのでとてもありがたかったです。

 

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さて初日の火曜日。私たちスタッフ3人を乗せたM氏の車は1件目の石狩市での仕事を終えてランチに向かっていました。「この辺りだと信玄がいいらしいです」といわれ、従うままに到着。そうラーメン店です。うちのK氏は日頃糖尿病対策で糖質を控えているのですが、こっちにきてそのタガがパッカーんと外れてしまった。「いいっすねー」と店に入り、イチオシらしい味噌ラーメンをオーダー。あのね、大阪ではあまり味噌ラーメン無いのね。ほんで美味しいと思ったことあんまりないのね。ところが、

 

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これはほんとに美味しかったなー!スープは甘めでクリーミー系、麺はちぢれ系。「うんまー!やっぱり違うねー」と言いつつ完食。初めて味噌ラーメンを美味しいと思ったよね。これでK氏はすっかりラーメンモードになり、スイッチオンのブルンブルンとなったのです。

 

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初日火曜日の夜はM氏をはじめとする代理店の方が集まってくださり、小宴となりました。みなさん道内の方で北海道のあれこれにお詳しい。なので何もかもお任せで飲み放題付きの居酒屋でワイワイとひとしきり飲んで語り合いました。「じゃあこの後は軽くラーメンで締めて」「えっ?」と思いつつドナドナと連れていかれた先は

 

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絶対連れてこられないとわからないビル内にあるこじんまりとした店で名前は「いそのかづお」。ナメてる。ナメくさってる。このイラストあかんでしょうがと思いながら列に並び(そう、まあまあ並んでた)入ったら

 

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ブラックにせいと店主が言っているので迷わずハーフをオーダー。

 

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これな、うん、美味しかった。パンチサイコー。夜しかやってない店なんで飲んだ後のラーメンなのよね。クセになるのわかる。これはまた行きたい。ナメてる店名やけど店主は若めでみやぞん風の真面目な感じでした。どやねん。

 

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仕事はきっちりやりつつも、ここまできたらこの出張の裏テーマがラーメンツアーになってきました。2日目の水曜の昼にM氏に連れて行ってもらったのが「まるはbeyond」。お品書きに一番最初に書いてあるのが店主の自信作と知りながら、私は二番目記載の塩ラーメンをオーダー。男たちは味噌ラーメンにしてました。ほんとどれにするか悩むのよ。

 

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魚介系透き通り系スープのコクあっさり。ほたてと海老かなあ、ほの甘さがあって大変上品なお味でした。北海道のラーメンって味噌バターコーンの印象あるけど、若い店主による新しい勢力がどんどん増えてるのね。だから歩けばラーメン屋にぶつかるくらい店が多くいろんなパターンがあるのです。いやあ北海道のラーメンは奥深いよ。すごいよ。

 

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水曜は小樽で仕事が終わり、M氏に「ここは昔からあるお店です。半身揚げという鳥料理が有名なんですよ。まあラーメンが続いているのでこういう店もどうですか」と提案いただき、クルマのM氏と別れて3人で「鳥料理なると」へ。定食もある食堂兼居酒屋なんやけど、オーダーごとにレジに行って先に支払うスタイルで効率化徹底。ひとしきり飲んで食べて喜んでいたらK氏が「このお店ラーメンもあるんやね」と言い出した。はっ?まだラーメン食べたいんか?結構ザンギも半身揚げもボリュームあったで? 「そうやなあ。まあいいねんけどな」とラーメンに未練タラタラ。挙句に自ら調べて「この近くに渡海屋(とかいや)っていうお店もあるね」と言い出し、「わかったよ。付き合うよ」となってなるとからのラーメンハシゴに。もう腹キンキンやでと私はビールと餃子に留め、カメラマンF氏は「苦しすぎる」と悶えてました。そりゃキツイわ。

 

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こうして最終日を迎え、夕方まで仕事をして3人で急いで新千歳空港に入りました。あと15分くらいしかないのに「最後に食べとく?」となってラーメン横丁的なところでラストラーメンへ。ハーフがあって助かったわよ。「でどのラーメンが一番だったか」という話になり、これだけ(私が食べた以上に食べてるからね)食べ尽くしたK氏は「うーん、やっぱり最初の信玄やな」だって。確かにね。わかる。でもくせになるのはいそのかづおかも。てなことを言いつつ急いで食べて飛行機に乗り込んだ次第です。

もうすぐ伊丹に到着です。ラーメンの食べすぎなんて滅多にないことなので後悔はしてません。ただデブボディ必至なので明日から慎ましやかに過ごします。これから北海道旅行でラーメンを楽しみにしている方、この情報を参考にしてもらって間違いないです。お墨付きです。信玄は石狩やけど札幌から以外と近いので足を伸ばしてみてねー。

 

アキとの再会。

仕事で北海道に行ってきた。一泊二日の出張で少し自由になれる時間があり、ふらりと札幌の町を歩いていたらぽんぽんと肩を叩かれた。落とし物でもしたかなとふりむくと、そこにアキがいた。「久しぶり」と微笑むアキは意外にもスポーティな服装でうっすらと汗をかいている。「ちょっと走ってたの。ほら最近太っちゃって」と笑い、「1年ぶりね。お茶でもどう?」「少しなら大丈夫」と煉瓦造りのカフェに入った。

 


「まさか札幌で会えるとは思わなかったわ。何?仕事?」とアキはミルクティーを飲みながら首をかしげる。「そう、取材でね」「いつ帰るの?」「今夜」「なーんだ。もっとゆっくりしていけばいいのに」と長い脚をいたずらに伸ばす。「もう北海道はずいぶん涼しいね。日向が暖く感じる」と私が言うと、「ナツがようやく行ったから。ああまだそっちには顔を出すかもしれないけど北海道からは去ったよ」と言う。「ナツとツユがどうなったか知りたいんでしょ?」と覗き込むアキの目はいたずらっぽくそれでいて透き通っている。「ナツの部屋に行ったきりで気になってる。あれは気が遠くなりそうな暑い日だった」とあの日を思い返す。うるさいほどの蝉の声、空の色。肌に届く痛い熱。「あれからツユとは別れたそうよ。やっと気持ちが落ち着いたみたい。いつまでも一緒でいることを当たり前にするのが間違ってると。もう世の中は変わってると言ってた。気づくのが遅すぎたって」「じゃあツユはショカと?」「それは知らない。ツユは優柔不断ではっきりしないところがあるからまだグズグズしてんじゃない?私にはそんなの絶対できないけどね」と笑うアキ。この人はいつもこうだ。悩みや不安にとらわれることがなく、決めたことをきちんとやる。過去や未来は考えない。今を大事にする。「だって過ぎたことも先のことも自分じゃどうしようにもならないじゃない」とケラケラカラカラ。澄み渡る冷たい空気が私の頬を撫でていく。

 


「もうしばらくこっちにはこないの?」と札幌駅を肩を並べて歩く。「実は3週間後に仕事で札幌に3泊することになってるから、そのとき会おうよ。美味しいものでも食べてゆっくり飲みながらさ」と私が言うと、笑いながら少し顔を歪めるアキ。「3週間後か。そうね。会えるといいね。でも微妙。その頃の私はもうここにはいないかもしれない」。そっか。北海道の秋は短い。「3週間後なら東北?北関東?まあそのあたりにはいるかな。ま、会えたら会おうよ。連絡して。じゃあね」とアキは走り出した。彼女の人生はナツの強さで年々短くなっていることを改めて思う。アキが出来ることは移りゆきながら今を生きるしかないのだ。

 

 

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我が家の防災計画。

今日はもうひとつ、忘れないうちに書いておきたいことがあります。それは防災グッズについて。私たちが住む大阪市内は長らく災害に見舞われることがなかったので防災意識が相当低くて何も用意してませんでした。ところが最近になって水、カセットコンロのガスをまとめ買いし、ついにとーちゃんがあらゆる中からセレクトしてコールマンのライトも購入。外しても使えるから停電時にいいんだって。

 

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「なあ、なんで私たちはここにきて防災にシフトしてきてるんやろう?」と昨日飲みながら改めてとーちゃんに聞いてみた。嫌な予感でもしてるのかなと思っていたら「やっぱりこないだの台風で身近な人が停電や断水に見舞われてるのを見たのが大きいやろうな。とはいえうちの家がそこまでの被害に遭うってことは他も相当ひどい状況になると思うで。なんせうちは関電本社のお膝元やからな、そんなに停電が続くことはないやろう」と言う。なので親父はひとまず3日を目標に、最低限必要なものを揃えようとしているらしい。

 

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災害時の移動手段としてとても重宝するのが自転車です。とーちゃんは阪神大震災のときに自転車で神戸の知人まで肉と水を運んだ経験があり「通行止になるところも自転車やったら行けるで。間違いないわ」と言う。瓦礫の中でも比較的強くて、軽く走れるのはマウンテンバイク。「なあとーちゃん、うちにもう一台自転車買おうか。MTB」「せやな、あると安心や」となり、現実的な購入を考えはじめました。「たとえばお母さんの家まで何か運ぶことになったとしてもMTBやったらスイスイやで」と親父。「うちの7階から階段で担いで降ろすことも視野に入れとかないあかんで」と言うと「大丈夫や、任せとけ」らしい。フレームが軽くて頑丈でかわいいやつ探しますか。お値段安めでね。通勤にもたまに使ったりしてさ、サイゾーをカゴに入れて休日にサイクリングできるようになるのもいいな。そんなわけで防災計画の一環として新しいマウンテンバイクくんが我が家にやってくるのはそう遠くなさそうです。

本のはなし。

出張が増えると我が家に増えていくもの。それが「本」です。移動中にスマホでblogを書いたりSNSを眺めることもあるけれど、ここのところ一番いい時間つぶしは読書だとまた本に戻ってきました。一冊必ずかばんに入れとかないと「あー!失敗した!」と思うくらい焦るし、どこかに本屋がないかと探すもん。あとちょっとで終わる中途半端な状態は出来るだけ避けて、行きも帰りも一冊で困らないように意識を払ってます。

 

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この日光出張で読み上げたのが宮部みゆきさんの「桜ほうさら」。お得意の時代小説で、主人公の笙太郎さんの素朴さにどんどん惹かれていきます。長屋の住人たちをはじめあらゆる登場人物との関わりの描き方も見事。これきっとエネチケーあたりでドラマ化されると思うな。謎解きミステリーなので、ストーリーにも引き込まれます。

 

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昨日とーちゃんと外で飲んだ後で立ち寄った本屋さんで買ったのがこの2冊。坂口安吾さんは初めて買ったけど、かなり古い作品のようです。ミステリー好きなんで単純にこの帯にやられてしもうた。どんなんなんでしょ。未知数です。期待せずに読みます。

もう一冊の「兎の眼」は子どもの頃から何度も読んでる大好きな作品。手元に置いておきたくて改めて買いました。小学生高学年くらいならもう読めると思うので、お子さんのいる方にはぜひ勧めたい。この装丁もかわいいよね。

ちなみにうちのお母さんは私たちが子どもの頃からいろんな本を買い与え「読みなさい」と押し付けてくるタイプでした。それもお母さんがチョイスするのが結構重苦しいものが多くて「えー?これ読むのー?」と小学生の私がためらう本が多かった。そんな中のひとつがこの「兎の眼」で、お母さんに勧められた数少ないヒット本でした。だから印象が強いのかも。

 

 

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村上春樹も大好きです。なんせハルキ様とは誕生日が同じやからね、親近感もひとしお。文庫本しか持ち歩きたくないので、最近は文庫化を待って買うことが増えました。ひとまず次の出張はこっちから読みはじめようかな。

 

ほんとうに本はいい。あっという間に違う世界に連れて行ってくれて時間を忘れさせてくれる。そこにいる人たちから教わることもたくさん。言葉をつなぐ仕事をする者として、言葉がつながって生まれるストーリーにリスペクトします。ローガンが進んで本を読むのも大変になってきたけど、何を選んでどんな世界に行くのか、その与えられた選択権を行使することはとても素晴らしいことだと思っています。

 

 

 

日光出張顛末記。

「今日はツイてる」と思ってました。混雑気味な東京までの新幹線では隣席が来ないし、時間配分もバッチリ。今日という日がスムーズに過ぎていく予感さえしていました。そう、東京駅に着くまでは。

昨日の土曜日は仕事で日光へ出張でした。関西人にとっては「日光って何県?」くらいの知識で泊まりじゃないと無理やろうと思いつつ調べたら、朝からの移動で昼には着ける。大阪から新幹線で東京へ向かい、東北新幹線に乗り換えて宇都宮へ。そこから日光線というJRに乗り換える行程です。東京まではいつものスマートEXで行き、東京からの東北新幹線はネットで指定を取ってたものの発券が必要。15分ほどの乗り換え時間があるので問題ないと読んでました。

 

 

東京駅に到着したら、まあものすごい混雑。そう世の中三連休。私にゃ関係のない三連休。人があふれる中で急ぎ発券にならぶも、新幹線が数分遅れたこともあり、指定分はタイムアップで間に合わない。どうしよう。やばい。焦ってきた。しかしよく見ると30分後に同じやまびこが出るので急ぎそちらに切り替えてなんとか乗り込みました。もちろん指定は売り切れ(だって世の中三連休)てたので自由席。まあいい、座れたし問題ない。もともと早めの時間を取ってたので30分遅れは吸収できる範囲内。11時発のやまびこの中で気持ちも落ち着いてきて、スマホで宇都宮から日光への乗り換えを確認しました。

 

 

何度見てもおかしい。この乗り換え案内狂っとるやんと違うサイトでチェックしてもやっぱりハテナ。なんで11時東京発のやまびこで日光到着が14時前になるわけ?今日のアポイントは日光のお店に13時やで。1時間遅れるなんてありえへんやん。何度も何度も見返していくうちにようやくわかってきた。と同時に冷や汗が出てきた。このやまびこが宇都宮に着くのは11時50分。その時間後に宇都宮から日光線が出るのは13時過ぎ。はあ?12時アタマに出る電車ないの?わたし1時間以上も宇都宮で足止めくらうの?なんやこのダイヤ日光線よ!

 

どうしようどうしよう。今日はお店の取材で30分くらいはなんとかカメラマンにしのいでもらったとしても1時間は無いわ。ありえへん。バスとかほかのルートは無いのかと探してもあまりにローカル過ぎてよくわからん。余計な動きをして間違えたらもう取り返しつかん。どうしようどうしよう、最善の策はなんやろう。。。

 

1時間宇都宮でぼーっとする間に間違いなく挽回できる方法として私はタクシーに乗り込んだ。だいたい45分で着くようなので13時には余裕で間に合う。「すみません、日光まで。13時には着きたいんです」と地元のおじいさん風運転手さんに伝えると、「大丈夫ですよ」と裏道を選んでくれながらビュンビュン飛ばし、あらゆる景色を通り過ぎて無事に13時前にお店に到着。もちろんそれなりな金額になったけど致し方ない。私は何事もなかったかのように仕事を済ませ、クライアントさんとカメラマン3人で日光を後にしました。

 

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よう考えたら朝の新幹線で天むすを食べたきり何も口にしていないと、浅草までの東武線(やったかな。帰りはクライアントさんに従って別ルート)特急でようやくお弁当。何時間もかけて日光まで来て、しかも初めてというのに何も見てないし何も食べてない。後から考えたらもったいないことしたなあと反省。こんなことになるなら東京に前泊しておけば良かった、万全を尽くすべきやったと痛感いたしました。ほんま「今日はツイてる」と呑気に構えてた自分が腹立たしいわ。

 

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今回の教訓。

三連休初日の人混みをなめたらあかん。こんな日に移動するなら時間に余裕が必要。乗り換え案内に頼らず所要時間を自分で組み立てろ。そして発券が必要な乗り換えは最重要。スマートEXが使える新幹線は東海道のみ。発券無しに慣れては危険。そして、ローカル線のダイヤは慎重なチェックを。何より大阪から日光への日帰り出張はもう二度としないこと。